SlowNews | スローニュース

じっくりと取材や思考を重ねた良質なコンテンツで、誰もがもつ先入観(バイアス)を壊す。炎のような情熱と、事実をありのままに見る冷静さで常識や偏見をひっくり返す。そんな創り手とつながるコミュニティです。

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マガジン

  • 「災害前線報道ハンドブック」と災害関連リポート

    69本

    大災害は突然にやってきます。その時、何を取材するべきでしょうか。記者たちに的確な指示が出せるでしょうか。ありそうで存在していなかった「災害時の取材マニュアル」ジャーナリストのプレミアム会員向けに発信します。(熊田安伸)

  • 諸永裕司のPFASウオッチ

    94本

    「永遠の化学物質」として問題になっているPFAS(有機フッ素化合物)。調査報道スクープや最新の自治体や企業の動き、取材の経過などをこちらで発信していきます。(取材:諸永裕司)

  • メディアの現在地

    114本

    存亡を賭けた事態に直面している伝統的メディアと、プラットフォーマーなどの新興メディア。それぞれが抱える様々な問題や、新たな取り組みについての報道をまとめています。(ジャニーズとメディアに関する報道は別のマガジンにまとめています)

  • おすすめノンフィクション

    42本

    毎月掲載「気になる来月のノンフィクション」をはじめ、本を紹介した記事をこちらにまとめています。

  • 医療や健康をめぐる問題

    30本

    美容外科による極秘のがん治療の問題など、独自の取材による記事をはじめ、医療や健康をめぐる報道をまとめています。(睡眠時無呼吸症候群の医療器具CPAPをめぐる問題は別のマガジンにまとめています)

「災害前線報道ハンドブック」と災害関連リポート

大災害は突然にやってきます。その時、何を取材するべきでしょうか。記者たちに的確な指示が出せるでしょうか。ありそうで存在していなかった「災害時の取材マニュアル」ジャーナリストのプレミアム会員向けに発信します。(熊田安伸)

くわしく見る

遠い場所での災害を「わが事」と思ってもらうための実践と成功例『災害前線報道ハンドブック』第5章 伝承フェイズ②

スローニュース 熊田安伸 東日本大震災級の大きな災害でもない限り、読者/視聴者はあっという間に関心を失ってしまい、災害報道も「冷えて」しまいます。しかし被災地の現状を伝えること、今後の教訓になることを残すことは重要です。どう伝え続けていけばいいのか。連載の最終回は、この問題を取り上げます。 批判しても当局は痛くもかゆくもない今回は、この連載の第1回で紹介した、NHKスペシャル「追跡 復興予算19兆円」を題材とします。巨額の復興予算が、被災地と離れたところで流用されていたこ

能登の復興への動きが一目瞭然! 「NOTOまちづくりタイムライン」がすごい

能登半島地震の発生から1年。被災地の状況はいまどうなっているのか。復興への取り組みは、いま誰がどのように進めているのか。 そんなことをパッと調べようとしても、さてどこを見たらいいのやら。報道各社の特設サイトを見る方法もありますが、地域での取り組みの全てが報道されているわけではありません。少なくとも、東日本大震災や熊本地震では、十分に把握できるポータルのようなものはありませんでした。 そんな中で登場したのが、今回紹介する「NOTOまちづくりタイムライン」です。地域の課題をプ

社会貢献、災害報道…利益度外視になりがちなメディアをどう持続可能にしていくのか、市民メディアの実践例から考える【メディフェスリポート②】

市民が中心となって運営したり、運営に参加したりするメディアは、実は全国に多数あります。しかし課題は「持続可能性」。どのようにしていけばいいのか。 11月23日に立命館大学で開かれた「メディフェス」では、市民が参加するメディアの運営に関わる人たちが、自らの取り組みについて語りました。今回は複数のセッションの中から、「持続可能性」の課題について語られた内容を紹介します。市民メディアのみならず、あらゆるメディアにとって、参考になる話だと思います。 スローニュース 熊田安伸 誰

災害発生時のメディアの発信は「じゃない」方向に行ってしまっていた!?報道が果たすべき究極の目的と「リスク・コミュニケーション」とは【メディフェスリポート①】

「大災害が発生した時、報道は自分たちが何をすべきか分かっていない!」そんな刺激的な提言がありましたよ。 セッションが行われたのが「メディフェス」。市民が中心となって運営したり、運営に参加したりするメディアが一堂に集まって交流するイベントです。実はこうした市民メディア、全国にたくさんあるのです。 11月23日に立命館大学で開かれたこのイベントの内容については、すでに立命館大学新聞社が紹介しています。ただ、こちらの紹介では触れられなかった、メディア関係者には重要なセッションが

諸永裕司のPFASウオッチ

「永遠の化学物質」として問題になっているPFAS(有機フッ素化合物)。調査報道スクープや最新の自治体や企業の動き、取材の経過などをこちらで発信していきます。(取材:諸永裕司)

くわしく見る

年間50億円の巨費を投じる「子どもの健康と環境に関する全国調査」のデータがなぜか非公開…15年を経てようやく公開の動きが

健康影響を調べる大規模で画期的な「エコチル調査」体のなかに取り込んだ化学物質による健康への影響を調べる全国調査が動き始めたのは、東日本大震災の前年だった。 「子どもの健康と環境に関する全国調査」。エコロジーとチルドレンをかけあわせ、「エコチル調査」と呼ばれる。 2010年3月に作成された基本計画は、「環境要因(化学物質の曝露、生活環境等)が子どもの成長・発達に与える影響を明らかにする」として、 <実際のヒトにおいてどのような影響があるのかを、実際のヒトの集団で観察する疫

全国初の自治体によるPFAS血液検査の結果が衝撃的…87%が米指標超え、最大は37倍 岡山・吉備中央町

12歳以下の子ども34人も指標の5倍以上衝撃の数字が明らかになった。 岡山県吉備中央町は1月28日、PFASについて日本で初めてとなる自治体による血液検査の結果を公表した。 発がん性が指摘されるPFOAなど7物質を合計した平均値は152ナノグラム(血漿1ミリリットル中)。アメリカの学術機関「全米アカデミー」が、健康リスクが高まるとする指標(20ナノグラム)の7.5倍にあたる。 検査を受けたのは、2歳から12歳までの65人と、13歳から102歳までの644人を合わせた計7

「PFASの血液検査は不安を増す」と否定的だった環境省が突然の軌道修正!岡山で検査実施の4日後に必要性認める手引き

血液検査に否定的だった環境省が一転事実上の方針転換につながるだろうか。 環境省は昨年11月末、PFAS汚染への対策について自治体向けに作成した「PFOS及びPFOAに関する対応の手引き(第2版)」を公表した。 <PFOS及びPFOAによる健康影響を明らかにするために、疫学研究を行う上で血液検査を行うことも考えられる> 環境省はこれまで「汚染地域での血液検査の実施」について否定的な見解を貫き、初版でも触れていなかった。「疫学研究を行う」との前提つきとはいえ、ようやく実施の

「環境基準」見送りで「PFAS汚染水を排出している業者に指導ができない!」

水質基準は決めたものの「環境基準」は見送り「PFOSとPFOAの合計で50ナノグラム(1リットル中)」 この数値が今後、二つの指標として使われることになる。 飲み水については基準値。PFOS・PFOAを水質管理の分類でもっとも厳しい「水質基準」に引き上げ、遵守を義務づける。 一方、川や地下水といった水環境では指針値。これまでの暫定指針値から「暫定」を取るものの、「環境基準」への引き上げは見送ったため、努力義務のままだ。 昨年末、環境省のもとにある「水質基準逐次改正検討

メディアの現在地

存亡を賭けた事態に直面している伝統的メディアと、プラットフォーマーなどの新興メディア。それぞれが抱える様々な問題や、新たな取り組みについての報道をまとめています。(ジャニーズとメディアに関する報道は別のマガジンにまとめています)

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亡くなる前、竹内前県議の個人情報の削除を要請したのに、プラットフォーマーは放置していた!改めて問われるSNS運営のあり方

兵庫県の竹内前県議が亡くなったことについては、多くの人がショックを受け、心を痛めていると思います。 本人の心をのぞかなければ分からないことは多いのですが、生前に「ネットでの誹謗中傷や根拠のない臆測による批判などに悩んでいた」ことは周囲の証言から明らかです。どれだけのストレスを感じていたことでしょうか。 百条委員会で告発文書問題を追及していた竹内前県議へのデマが拡散し、それにともなって自宅への嫌がらせの電話や、「ピンポンダッシュ」が行われていました。実はその背景には、竹内前

社会貢献、災害報道…利益度外視になりがちなメディアをどう持続可能にしていくのか、市民メディアの実践例から考える【メディフェスリポート②】

市民が中心となって運営したり、運営に参加したりするメディアは、実は全国に多数あります。しかし課題は「持続可能性」。どのようにしていけばいいのか。 11月23日に立命館大学で開かれた「メディフェス」では、市民が参加するメディアの運営に関わる人たちが、自らの取り組みについて語りました。今回は複数のセッションの中から、「持続可能性」の課題について語られた内容を紹介します。市民メディアのみならず、あらゆるメディアにとって、参考になる話だと思います。 スローニュース 熊田安伸 誰

災害発生時のメディアの発信は「じゃない」方向に行ってしまっていた!?報道が果たすべき究極の目的と「リスク・コミュニケーション」とは【メディフェスリポート①】

「大災害が発生した時、報道は自分たちが何をすべきか分かっていない!」そんな刺激的な提言がありましたよ。 セッションが行われたのが「メディフェス」。市民が中心となって運営したり、運営に参加したりするメディアが一堂に集まって交流するイベントです。実はこうした市民メディア、全国にたくさんあるのです。 11月23日に立命館大学で開かれたこのイベントの内容については、すでに立命館大学新聞社が紹介しています。ただ、こちらの紹介では触れられなかった、メディア関係者には重要なセッションが

音声メディアの飛躍! Netflixヒット作の背景! ドキュメンタリーを届ける方法…タイパ重視の読者に贈る5分で読めるポイント【InterBEE 2024リポート⑤】

日本最大級のメディア総合イベント「InterBEE」。メディアの最新事情を知ることができるセッションの中から、注目の内容をリポートしています。 アーカイブ配信がないセッション以外は、もう公式から動画が配信されました。詳しく知りたい方はそちらを見ていただければ。ただ、タイパ重視の方のために、今回は注目セッションのポイントを5分で読めるテキストでお届けします!なぜいま音声コンテンツが飛躍しているのか、ネトフリのヒット作の背景、ドキュメンタリーを届けるには。 スローニュース 熊

おすすめノンフィクション

毎月掲載「気になる来月のノンフィクション」をはじめ、本を紹介した記事をこちらにまとめています。

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郵便局の闇、ハチの心、テクノ封建制、ブラックホール、悪魔祓い…2月の気になるノンフィクション

古幡瑞穂 JAの闇を描いたノンフィクション『対馬の海に沈む』の次は、郵便局の闇を描いたノンフィクションが刊行されてきます。 先日もヤマト運輸とのあいだに120億円という訴訟を起こした日本郵便。果たして裏側では何が起きているのか、これからどうなるのでしょう。 この『ブラック郵便局』では西日本新聞の記者である宮崎拓朗氏が1,000人以上の関係者の声を聞き、巨大組織の実態を暴き出しています。過剰なノルマ、パワハラ、既得権に群がる人々。読んでおきたい1冊です。 『ブラック郵便

希望格差社会続編、バブル兄弟、酒を主食とする人々…1月の気になるノンフィクション

先月ここで紹介した『対馬の海に沈む』はノンフィクション愛好家の間で大きな話題になっています。これを読んで関連してこれを読んだ、これを思い出した…という人が多いのが印象的でした。金融不祥事が報じられている中だからこそ読んでおくべき作品かもしれません。 1月発売のノンフィクションにも多くの気になる作品が見つかりました。いくつか紹介していきます。 まずは大物二人の新作です。ピケティとサンデルという二人が「平等」について徹底的に議論するというのだから読まずにはいられません。 『

国境の島でおきた「JA職員の溺死」を追いかけた執念の取材が浮かび上がらせる「人間の業」

2019年2月のある朝、国境の島、対馬の小さな港で軽自動車が海に転落し、運転していた当時44歳のJA職員が亡くなりました。 この職員は共済金の営業で、歩合給も含めて4000万円を超える年収を手にしていたJAでは「神様」ともいわれた人物。JA共済連が開催する表彰式で「総合優績表彰」を毎年のように受賞していました模範的な営業マンだったのです。 しかし、死の直前に横領の疑惑が持ち上がっていました。その被害金額は少なくとも22億円にのぼるといいます。 なぜわずか人口3万人ほどの

プーチンに勝った主婦、マネーの世界史、金融ディストピア…12月の気になるノンフィクション

7月に発表され書籍としての刊行が待たれていた、本年度の開高健ノンフィクション賞受賞作品『対馬の海に沈む』がいよいよ発売されます。 タイトルを聞いただけだと、どこかの沈没船をめぐる話のように聞こえますが、テーマとなっているのはJA対馬で起こった共済金の不正流用問題です。対馬という人口の少ない島にもかかわらず、全国でも並ぶ者がないほどの成績を収めていた農協職員。その男性が不正流用の疑いをかけられたまま運転中に海に転落、溺死したのです。その軌跡を追い、JAの構造を明らかにしたとい

医療や健康をめぐる問題

美容外科による極秘のがん治療の問題など、独自の取材による記事をはじめ、医療や健康をめぐる報道をまとめています。(睡眠時無呼吸症候群の医療器具CPAPをめぐる問題は別のマガジンにまとめています)

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【スクープ】阪神・淡路大震災から30年、アスベストによる健康被害の疑いはこれまで知られてきた人数の3倍以上と判明…被害はさらに拡大のおそれも

1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生。それからまもなく30年になる。 都市直下型地震で、兵庫県神戸市や阪神地域の多くのビル・マンション等が倒壊。建物には建築材として石綿(アスベスト)が使用され、倒壊や復旧に伴う解体時に大気中に飛散した。石綿を吸い込むと、十数年から50年という長い潜伏期間を経て悪性中皮腫や肺がんといった健康被害を引き起こす。これまでの報道などで、石綿関連疾病を発症して労働災害(公務災害)として認められた人が8人いることが判明していたが、実際にはさらに

統合失調症の姉を家に閉じ込めて20年以上 治療を拒んだ高学歴両親、説得し続けた弟がカメラでありのままを記録

よく分からないことをわめきながら家中を歩き回る、自室で大声を出しひとりごとを言う。そんな家族がいたらどうしらいいのだろうか──。 映画『どうすればよかったか?』は、統合失調症の女性と、その家族との20年以上にわたる日々を記録したドキュメンタリーだ。藤野知明監督は女性の弟。「我が家は統合失調症の対応としては失敗例でした」と、自問しながらカメラを回し続けた藤野監督。 そして、精神障害当事者や家族を支援する団体にも映画への受け止めを聞いた。                    

「動物の檻のような何もない隔離室での2年が、息子を死に至らしめたのではないか」両親が明石市の精神科病院を提訴

フリーライター 中部剛士 兵庫県明石市の精神科病院「明石土山病院」で約2年にわたり、わずか3畳ほどの「隔離室」での生活を強いられた初田竹重さん(当時50歳)。朝食のパンをのどに詰まらせて窒息死したが、病院は朝食の後片付けをしたのに気づかず、約2時間半後に死亡しているのを発見した。 竹重さんの死亡の責任を病院側に問い、両親が26日午後、神戸地方裁判所に訴えを起こした。代理人の弁護士とともに神戸市内で記者会見を開いた両親は、竹重さんへの思いを語り、精神科病院の患者隔離の在り方

「まるで動物園の檻」精神科病院の隔離室の映像を入手。のどを詰まらせた男性が気づかれることなく亡くなった経緯が明らかに

日本の精神科病院では隔離・身体拘束の措置が頻繁に取られている。患者が亡くなる事例は後を絶たず、兵庫県明石市の精神科病院「明石土山病院」でも悲劇が起きてしまった。 約2年にわたって隔離室生活を強いられてきた初田竹重さん(当時50歳)は、朝食のパンをのどに詰まらせて死亡。その5日前、両親に電話をかけ「このままでは足が立たなくなる」と漏らし、50歳の若さで嚥下機能が低下していた可能性が浮上している。 今回、関係者から隔離室の映像を独自に入手した。わずか3畳ほどの部屋には寝具と洋