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2024年、スローニュースはこんなスクープを出してきました!他にもこんなスクープが!【年末特集⑥】

2024年の調査報道の振り返り。6回目は単発で発信した調査報道やオリジナル記事をご紹介します。

【スクープ】東京都心で高齢者の「連れ去り」が起きている!なぜ肺がんの治療さえ受けさせないのか「これは港区による虐待です」

本人も家族も望んでいないのに、自治体が勝手に「認知症が進んだ」「虐待から守る」などとして高齢の肉親を親族から引き離し、長期間、面談さえ許さないケースが全国で多発しています。

その間に行政権限で高齢者に成年後見人が付き、家族の同意がないまま財産が処分されたケースも少なくありません。当の高齢者は、やはり自治体の判断によって医療保護入院させられて精神科病院などから出られなくなり、親族との連絡が遮断されるのです。被害に遭った当事者や親族は「突然、親と連絡が取れなくなった」「自治体による高齢者の誘拐ではないか」と憤っています。

行政によって高齢者が連れ去られる――。舞台は東京都港区。東京23区の中でも高額所得者が多く、“勝ち組”が多いとされるエリアで起きたケースを報告。今年は3回発信したこの連載は、2025年も続きます。(記事はこちらから)

【スクープ】日航ジャンボ機墜落39年目の新証言!「エスコートスクランブル要請」はなぜ記録から消されたのか

単独の航空機事故としては世界最大の520人の犠牲者を出した1985年の日航機墜落事故。スローニュースでは昨年、事故当日に航空自衛隊のレーダーサイトで当直司令官を務めていた元自衛官が、緊急事態を受けて前例のない「民間機へのエスコートスクランブル」によって救助をしようと上申していたことを報じました。エスコートスクランブルとは、自衛隊機がスクランブル=緊急発進をして、事故機をエスコートする、つまり、随伴して飛行しながら助言をすることです。これまでの政府答弁にはなかった新たな証言で、事故機を誘導したり、早期発見したりすることができた可能性が浮かび上がりました。

その後の取材で、この「エスコートスクランブル」について、実は事故機と交信していた運輸省の東京航空交通管制部(東京ACC)からも自衛隊に要請が入っていたことが新たに判明しました。事故当時、航空自衛隊 入間基地で全国の救難情報を集める中央救難調整所(入間RCC)で当直員を務め、実際に東京ACCとの交信をしていた元自衛官が、初めて証言しました。(記事はこちらから)

新型コロナウイルスで日本人の「悲しい」「不安」が変わったーー「気分観測データ」が示す「社会の後遺症」

2023年5月のゴールデンウィーク明けに新型コロナウイルスが5類指定となり、約3年半にわたる流行は、形の上では一区切りつきました。その後も第9波、第10波、この夏の第11波が観測され流行が収まったわけではないが、報道はほとんどなくなった。消費、イベント、外食など社会的には新型コロナウイルス前の日常にもどったかのように見えます。

一方、新型コロナ感染後に軽度の後遺症を抱える人々が少なくありません。これらの後遺症は「ロングコロナ(LongCovid)」と呼ばれ、軽い疲労感や息切れが発症後1年以上つづくケースもあるといいます。

取り上げたデータから、新型コロナ収束後も日本人の感情からポジティブ気分が回復せず、かつ社会的な出来事や情報に対する感情の起伏が非常に大きくなっていることが明確になりました。(記事はこちらから)

「支援のミスマッチ」「ボランティア批判」…能登半島で支援を続けるNPOが見た課題と希望

いま、災害の被災地ではNPOの果たす役割が年々大きくなっています。子どもの支援に取り組んでいる認定NPO法人「カタリバ」もその一つ。能登半島地震でも発災直後から、現地で被災した子どもたちの居場所づくりなどの支援活動を行ってきました。

特に注目されるのが、子どもたち一人ひとりのニーズに合わせて支援の品を送り届ける「MY Boxプロジェクト」という取り組みです。今回の被災地でも「支援のミスマッチ」が起きる中で、行政でさえ実現が難しいミッションをなぜ実現することができたのか。被災地支援の知られざる内幕を、代表の今村久美さんに聞きました。(記事はこちらから)

「会社代表の住所非公開は透明化に逆行し危険を招く」代替手段はあるとする澤教授の意見を全文掲載する

株式会社の登記簿には現在、代表者の名前と住所が掲載されていますが、一定の要件を満たせば掲載する代表者の住所を市区町村までにとどめ、それ以上の情報は非公開にできるようになります。省令の施行は10月1日です。

登記簿は会社代表の本人を特定できる数少ない情報で、不正な商取引や詐欺、反社会勢力の進出などを防止するため、非常に重要な役割を果たしてきました。

法務省は省令改正前に募ったパブリックコメントを公表していますが、ほんの一部であり、しかも要旨を短く載せているだけです。そこで、実際には4000字に及ぶ重要な指摘を送っていた、ジャーナリストで早稲田大学教授の澤康臣さんが提出したパブリックコメントの全文を掲載しました。(記事はこちらから)

【文壇史発掘】「昭和の怪物」今東光が残した未公開書簡が語る川端康成、谷崎潤一郎との交友、そして「謎の一言」

ベストセラー作家にして、天台宗の大僧正でありながら、ときにはエロ坊主、失言政治家として悪名をとどろかせ、文壇、宗教界、メディアに君臨した「昭和の怪物」今東光(こんとうこう)(1898~1977年)。亡くなって半世紀近くがたつ今年、『今東光【全年譜】』が刊行されました。

川端康成、谷崎潤一郎、瀬戸内寂聴との書簡をはじめとする未公開をふくむ膨大な資料から、文壇史に新しい事実を発見した、執筆者で在野の今東光研究家、矢野隆司さんに、今回はじめてわかった今東光の日常、交友関係について、寄稿してもらいました。(記事はこちらから)  

日本フェンシング 世界最強への軌跡 「太田雄貴を見出した革命児」〜形より実践重視、外国人コーチ招聘で変わった選手の意識

パリ五輪でのフェンシング日本代表の歴史的な快挙は、ファンを大いに沸かせました。加納虹輝が男子エペで、個人種目としては日本初の金メダルを獲得。団体でも男子フルーレが金、エペが銀、女子団体もフルーレ、サーブルで銅と、合計5つのメダルを手にした。本家フランスをも破る偉業を達成しています。

黎明期にあって、周囲の反対を押し切り、信念を曲げず一心に突き進んだ革命児とも呼べる存在がいましたた。齊田守(56)。日本代表の青木雄介監督が「炎のように熱い人」と絶賛する齊田のリーダーシップは、どのようなものだったか。世界のトップレベルに導いた手腕について探ってみたい。(記事はこちらから)

理化学研究所の雇い止め裁判で浮き彫り になった研究者「切り捨て」

理化学研究所(本部・埼玉県和光市、五神真理事長)に雇い止めをされたのは違法として男性研究者(64)が起こした訴訟で、さいたま地裁(鈴木尚久裁判長)は12月20日、研究室を主宰する「チームリーダー」としての地位確認を求めた男性の訴えを却下し、損害賠償請求を棄却しました。

男性側は判決後の記者会見で、「結論ありきの不当な判決だ」として控訴する方針を示しています。

理化学研究所では2023年3月末に184人の研究者や技術者が雇い止めにされ、訴訟が相次いでいます。国内唯一の自然科学の総合研究所で何が起きているのか。今回の判決のポイントと、アカデミアで多発する雇い止めの背景を解説しています。さらに1月3日からはこの問題を深掘りする特集も発信します。(記事はこちらから)

↓↓前回までの年末特集記事はこちらから↓↓

2024年、スローニュースはこんなスクープを出してきました!

【年末特集①】政治とカネ&選挙のデータ編:https://slownews.com/n/nddf7e153d491

【年末特集②】内部告発と捜査当局の問題編:https://slownews.com/n/n671175883582

【年末特集③】PFAS汚染と健康問題編https://slownews.com/n/na123884e4b39

【年末特集④】メディアの問題と企業の働き方編:https://slownews.com/n/n76533f977a26

【年末特集⑤】原発事故と原爆編:
https://slownews.com/n/n05d583b69dfa