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広島県警の不正経理事件

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広島県福山市内の警察署で2019年から2020年にかけ、組織の指示によるカラ出張が何度も繰り返され、実態のない“出張”に対する旅費や時間外手当などが公金から支出されていた疑いがあ…
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「不正とされた金額が明らかにおかしい」内部告発した広島県警元警察官の実名顔出し会見、ノーカット動画で

広島県警の不正経理事件、「県警は本当に適切な捜査をしたのか」と憤るのは、内部告発をした粟根康智さんです。彼によれば、県警が不正と認定した金額が明らかにおかしいといいます。 実名、顔出しで行った記者会見、全編ノーカット動画でお伝えします。

「広島県警の不正の認定がおかしい」「捜査費が明らかにされてない」元警察官が実名で訴えたことと無念の思い

広島県警の不正経理問題を在職中にカラ出張を公益通報(内部告発)し、これまでは匿名で取材に応じていた元巡査部長の粟根康智さん(44)が13日、実名に切り替えて記者会見に臨んだ。 この問題で県警は警察官3人を詐欺と虚偽公文書作成・同行使の容疑で書類送検したが、粟根さんは「本当に適正に捜査されたのでしょうか」と県警の姿勢を批判。送検容疑と自らの体験に大きな食い違いがあるとして、さらに詳しく捜査・調査するよう求めた。 粟根さんは記者会見に先立って、代理人の清水勉弁護士と共に県警本

警察内部での「口封じの証拠」を入手!その内容から証拠隠滅の動きを明らかにする

広島県福山市内の警察署を舞台とした不正経理問題は、不正を最初に察知したはずの広島県警監察官室の対応に大きな疑惑が残ったままだ。 一連の不正に関しては、元巡査部長の男性(40代)が在職中に公益通報しているが、実はその1年ほど前にこれと同じ不正を告発する投書が県警の監察官室に届いている。(スローニュースでは8月2日に既報) しかし、あろうことか監察官はその投書内容をカラ出張の中心人物だった警部(53)=詐欺容疑などで書類送検済み=に伝え、警部はその情報をもとに部下らの口封じに

「捜査費の不正は間違いない。このままでは闇に…」書類送検の内容とは全く違う不正の実態とは

広島県警の不正経理問題で、県警はカラ出張で出張旅費などを不正に受け取ったとして、警察官3人を詐欺と虚偽公文書作成・同行使の容疑で広島地検に書類送検した(送検と発表は今月8日)。 警察としての事件処理はこれで一段落したことになるが、一連の不正経理を在職中に公益通報(内部告発)した元巡査部長の男性(40代)と代理人の清水勉弁護士は「事件処理の中身と実際に起きていたことが全く整合していない。このままでは全体像が解明されないまま幕引きされる」と憤る。 闇に葬り去られようとしている

元警察官による“見えない組織”公安警察の告発、会見ノーカット動画と記者への回答を詳しく

広島県警の不正経理疑惑で、内部告発した元巡査部長(40代)が初めてメディアの前に姿を現し、自らが経験したカラ出張の実態や告発に至る経緯を語りました。 具体的に経理をどのようにしていたのかなど、記者の質問に答えた内容をより詳しくお伝えするほか、会見のノーカット動画、それに配布された資料もこちらで公開しています。

独占告白!「私は罪を償いたいのです」内部告発した警察官が「カラ出張の手口」をすべて語った

取材・執筆 フロントラインプレス 広島県の警察署で繰り返されていたという「カラ出張」の問題。内部告発した元巡査部長(40代)は、いま何を思うのか。 今月30日に行われる広島県情報公開・個人情報審査会を前に、カラ出張の実態や告発に至る経緯、その後の出来事など、自らが知る全てをフロントラインプレスの取材に語った。 その内容を一問一答形式でお伝えする。 刑事に憧れたが、国直轄の警備・公安部門に元巡査部長(40代)は広島県の出身。地元の学校を出た後、警察官になった。犯罪被害者

【スクープ】「国費捜査費」にメスは入るか…元警察官が公の場での意見陳述求める

取材・執筆 フロントラインプレス 広島県警の警察署でカラ出張が行われていたとされる問題で、上席にカラ出張を命じられていたとする元警察官が、公の場での意見陳述を求めていることが明らかになった。 男性は福山市内の警察署警備課に勤務していた2019年から2020年にかけ(当時の階級は巡査部長)、上席の指示により少なくとも計6回、出張申請に関する虚偽書類を作成するなどして、旅費や日当を不正に受け取ったと主張している。男性は在職中に不正の事実を広島県警監察官室に申告し、犯罪の自首に

【スクープ】広島県警に無視された外部からの「通報」 放置された「自首」

取材・執筆 フロントラインプレス 広島県福山市内の警察署警備課で繰り返されていたという「カラ出張」。上席の指示に逆らえず、虚偽の出張願などを作成していた警備課の巡査部長は、在職中に一連の事実を県警に伝え、最後には監察官室に公益通報(内部告発)した。 巡査部長はカラ出張の当事者であり、県警に事実を伝える行為は犯罪の申告「自首」に等しい。ところが、監察の調査や犯罪の捜査は遅々として進まず、事実上、放置状態だった。 元巡査部長が県警の監察官に語った不正の内容とは巡査部長は20

【スクープ】広島県警に送られた「カラ出張」の告発メール、その内容とは

取材・執筆 フロントラインプレス 広島県福山市内にある警察署の警備課でカラ出張が繰り返されていた疑いが浮上している。2019〜2020年にかけてのことだ。調査報道グループ「フロントラインプレス」はこの疑惑について計4本の記事でその経緯や不正の手口などを報じてきた。 上席の指示で「カラ」を続けた警察官の1人(巡査部長)はその後、2022年3月になって広島県警本部に公益通報(内部告発)した。ところが、県警本部は法令に定められた受理の通知も出さず、“告発”はごく最近まで放置され

【スクープ】「監察が投書の内容を教えてくれた」 警察“カラ出張”への箝口令はどのように

取材・執筆 フロントラインプレス 【広島県警「カラ出張」④】 広島県福山市の警察署で繰り返されていたとされる「カラ出張」。2019年〜2020年にかけて、その渦の中にあり、上席の指示で「カラ」を続けた巡査部長は「このままでいいのか」と深く悩んだという。自分や同僚らの行為は詐欺や虚偽公文書作成などの罪に該当しかねないのに、上席らに具申しても事態は一向に改善されなかったからだ。警察官としての良心と、「黙ってろ」という上席らの“圧力”。その狭間で苦しみ続けた。 巡査部長は、最終

【スクープ】過去にも露見しかけた警察の「カラ出張」 どうやって握り潰したか

取材・執筆 フロントラインプレス 【広島県警「カラ出張」③】 2019年から2020年にかけ、広島県福山市の警察署でカラ出張が繰り返されていた疑いが浮上した。上席の指示で虚偽書類を作成し、「カラ」を続けた警察官の1人(巡査部長)はその後、良心の呵責に耐えかね、広島県警本部に公益通報(内部告発)した。2022年3月のことだ。ところが、県警本部は法令に定められた受理の通知も出さず、“告発”はごく最近まで放置されたままだった。 いったい、何が起きていたのか。 関係書類や巡査部

【スクープ】警察内部で「エアー」と呼ばれた“カラ出張”の方法を明らかにする

取材・執筆 フロントラインプレス 【広島県警「カラ出張」②】 2019年から2020年にかけ、広島県福山市内の警察署で繰り返されたとされるカラ出張。一連の不正は、どのような形で実行されていたのだろうか。調査報道グループ「フロントラインプレス」が入手した関係者の証言や書類、メールの写しなどを分析していくと、その詳細が見えてくる。 架空の「旅費」口座振り込みの実態舞台となった警察署の警備課では普段、過激派など監視対象の情報を収集し、動向を注視することが主な任務だった。捜査には

【スクープ】広島の警察で“カラ出張”の疑い 県警は内部告発を最近まで放置か

取材・執筆 フロントラインプレス 【広島県警「カラ出張」①】 広島県福山市内の警察署で2019年から2020年にかけ、組織の指示によるカラ出張が何度も繰り返され、実態のない“出張”に対する旅費や時間外手当などが公金から支出されていた疑いがあることが、調査報道グループ「フロントラインプレス」の取材でわかった。こうした行為は以前から長期間、組織内で行われていた疑いもある。 フロントラインプレスの取材によると、カラ出張を指示された警察官の1人は、2021年ごろに広島県警内部でこ