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諸永裕司のPFASウオッチ

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「永遠の化学物質」として問題になっているPFAS(有機フッ素化合物)。調査報道スクープや最新の自治体や企業の動き、取材の経過などをこちらで発信していきます。(取材:諸永裕司)
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2024年5月の記事一覧

【諸永裕司のPFASウオッチ】「公害という言い方やめる」わずか10日で前言を翻した静岡市長は、前日に会社トップと面会していた!

旧デュポン清水工場によるPFAS(有機フッ化化合物)汚染は「公害」で、会社は「市民に対して説明する責任がある」。スローニュースのインタビューに明確に答えた難波喬司・静岡市長が、わずか10日後の5月24日に開かれた記者会見で、あっさりと前言を翻した。「公害という言い方はこれからはやめる」「いますぐ説明が必要だとは伝えていない」。なぜそんな発言に転じたのか。市長が会見の前日に会っていた人物とは――。 フリーランス 諸永裕司 「公害という言い方はやめる」驚きの発言は5月24日に

【諸永裕司のPFASウオッチ】「謎の汚染」を解明するカギになるか、環境省が全国調査へ

国際機関が発がん性を指摘しているPFAS(有機フッ素化合物)。全国各地で汚染が発覚し、原因が不明とされているケースもある。 そんな中、新たにPFAS汚染の死角に光が当てられた。PFASの除去に使われる「活性炭」。その実態調査に環境省が乗り出すことになったのだ。 きっかけは、飲み水が高濃度で汚染された岡山県吉備中央町のケースだ。汚染源は山中に野積みされた使用済み活性炭と見られている。こうしたケースが他にもあるのではないか。環境省は町議会からの要請を受けて全国調査に踏み切るこ

【諸永裕司のPFASウオッチ】「何も説明しないし、対策も持ってこない!」静岡市長が会社に“公害の汚染者負担”求める

国際機関から発がん性を指摘されているPFAS(有機フッ素化合物)。ジャーナリストの諸永裕司さんは、静岡市にある三井・ケマーズフロロプロダクツ(旧三井・デュポンフロロケミカル)の清水工場で高濃度に汚染された排水や排気の実態を記した大量の極秘資料『ディポン・ファイル』を入手し、スローニュース上でスクープ連載を発信。PFAS汚染が全国で問題になる中、地元のみならず各地から反響の声が上がっています。 この報道を受けて、いまどう対処しようとしているのか。今回、工場が立地する静岡市の難

動画ですぐわかる!極秘資料で明らかにした地下水汚染の実態とは【スクープ連載『デュポン・ファイル』動画編①】

その工場の周辺が、なぜ高濃度の“毒の水”に汚染されたのか。長期連載してきた『デュポン・ファイル』の第1シーズンを、7分余りの動画にまとめました。 PFAS汚染はいまや日本の各地で次々と確認されています。コンパクトに分かりやすく解説していますので、工場のある静岡市の皆さんだけでなく、この問題を初めて聞くという多くの方にぜひ視聴してほしいと、無料で配信することにしました。 取材・監修:諸永裕司 編集・ナレーション:宮田峻伍 ロゴデザイン:中江由里恵 制作:熊田安伸 動画②「

次世代の物質「GenX」米国では規制、清水工場ではまだ使われているのか【スクープ連載『デュポン・ファイル』第15回】

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