マガジンのカバー画像

政治とカネをめぐる報道

31
自民党の派閥パーティ券裏金化問題の発覚後、政治資金規正法が改正されましたが、まだ問題は山積です。政治とカネをめぐる問題をまとめています。
運営しているクリエイター

#スローニュース

選挙で候補がもらったカネ、使ったカネが一発で検索できる初のサイトをローンチします!ぜひご利用ください

報道関係のみなさま、研究者のみなさま、「政治とカネ」を調べるための、待望のサイトが誕生いたします。名付けて「選挙運動費用データベース」、10月8日から公開いたします。 ネット公開が圧倒的に遅れている選挙運動費用「政治とカネ」といえば、自民党の派閥パーティ券の裏金化問題でも知られる「政治資金収支報告書」の読み込みが取材の中心でしたが、「選挙運動費用収支報告書」を読み込んだ報道はあまり見かけません。それは、選挙運動費用収支報告書のインターネット上での公開が遅れていることにも、一

「麻生派で裏金証言」スクープの背景には、やはり刑事裁判記録の閲覧があった

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 麻生派で裏金認める初の証言 元所属議員秘書が特捜部に供述自民党を揺るがした派閥のパーティー券裏金化事件。検察が立件したのは、安倍派、二階派、岸田派の議員でした。 しかし実は麻生派でも、パーティー券による収入で裏金がつくられていたという議員秘書の証言を、毎

大調査 確定申告で政治献金を取り戻す国会議員たち③制度の抜け道を利用し「税金アジャース」(全3回)

(スローニュースより)国会議員が自分の政党支部に寄付して所得税の還付を受ける。こんな姑息なことがまかり通っています。 実はこのやり口、2021年5月にフロントラインプレスが全ての国会議員について調査し、明らかにしています。記事はスローニュースの前のサービスに掲載されたもので、現在は読めなくなっているため、政治とカネの問題が問われている今回、当時の記事の主要部分を再掲載することにしました。(肩書などは全て当時のもの) フロントラインプレス 「書類は作ったが控除申請はしてい

大調査 確定申告で政治献金を取り戻す国会議員たち②取材に無回答の与野党21人の議員名を明らかにする…不可解な回答のケースも(全3回)

(スローニュースより)国会議員が自分の政党支部に寄付して所得税の還付を受ける。こんな姑息なことがまかり通っています。 実はこのやり口、2021年5月にフロントラインプレスが全ての国会議員について調査し、明らかにしています。記事はスローニュースの前のサービスに掲載されたもので、現在は読めなくなっているため、政治とカネの問題が問われている今回、当時の記事の主要部分を再掲載することにしました。(肩書などは全て当時のもの) フロントラインプレス 21人は取材に「無回答」 誠実さ

大調査 確定申告で政治献金を取り戻す国会議員たち①寄付額の3割が戻るカラクリ(全3回)

(スローニュースより)今、政治とカネが大きな問題となっています。中には、派閥からキックバックされた1239万円を自らが代表の自民党支部に寄付し、そのことによって約148万円の所得税の控除を受けていた菅家一郎・元復興副大臣のようなケースも明らかになりました。 実はこのやり口、2021年5月にフロントラインプレスが全ての国会議員について調査し、明らかにしています。記事はスローニュースの前のサービスに掲載されたもので、現在は読めなくなっているため、今回、当時の記事の主要部分を再掲

「政治のカネにはもっと切り込める!」元特捜検事にして自民議員だった若狭氏が語る「ブラックボックスを打ち破る方法」とは

先日、スローニュースで「パーティー券を利用した裏金作りが6年前の本で指摘されていた!特捜検事と国会議員、両方を経験した著者だから書けたこと」という記事を配信しました。 この本を書いたのが、東京地検で特捜部副部長や公安部長などを歴任し、2014年から17年にかけて衆議院議員も務めた若狭勝弁護士です。 その若狭さんが、5月24日に日本記者クラブの会見で現在の「政治とカネ」の問題について語りました。現状をどう改善すればいいか、特捜部時代にはどんな議論がなされていたのか。ここでし

パーティー券を利用した裏金作りが6年前の本で指摘されていた!特捜検事と国会議員、両方を経験した著者だから書けたこと

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめは少し前の本ですが、いまこそぜひ紹介したいと取り上げました。 若狭は見た! 議事堂内の「清濁政治」驚きました。自民党を揺るがしているパーティー券の裏金化問題、それが6年前、2018年の本で指摘されていたのです。 その本、『若狭は見た! 議事堂内の「清濁政治」』を書い

検察も知事側も説明しなかった事件の真相が発覚…1億5000万円は知事側に「あげたお金だった」という供述を刑事記録から発見したスクープ!

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 昨日に続き、今日もまた「諦めなかった記者」の執念のスクープをご紹介できるのは、本当に嬉しいです。 知事後援会 父親から上限100倍超の寄付か すでに時効岡山県の伊原木知事の後援会が、知事の父親らから別の団体を通して上限を超える寄付を受け取っていた事件。NHK岡山放送局の調査報道をきっ

「官房機密費から選挙資金」「首相が候補者に裏金100万円」…スクープを連発する中国新聞が示す「地方紙の底力」

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 「国政選挙で機密費から100万円」元官房長官が証言 陣中見舞いに現金自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が、国政選挙の候補者に選挙の陣中見舞いとし内閣官房報償費(機密費)から現金を渡していた、と証言したことを中国新聞が5月10日に報じました。 機密費は

辞職した「離島のドン」はどうしているか?「エモい」政治記事から感じる新聞報道の強みと課題

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 公民権停止となった谷川弥一氏 派閥に捨てられた「離島のドン」は今今年1月、4355万円を自身の政治団体の収支報告書に寄付として記載しなかったとして略式起訴され、議員を辞職した谷川弥一前衆院議員を朝日新聞が取材した記事が話題になっています。私も面白く読みました。 出だしの居酒屋の場面は

自民パーティー券裏金問題、NPOが確認できる全議員の訂正を詳細に分析。浮かび上がった「悪質度が高い」議員は

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 パーティー券裏金によってどのように政治資金収支報告書は訂正されたのか?自民党を揺るがす派閥のパーティー券収入の裏金化問題。指摘を受けた政治家の政治団体は、政治資金収支報告書の訂正を行っています。中にはとても訂正とは言えないようなひどいものもあって話題になり

派閥解散は宣言したが、政治団体の届け出も取り下げていない自民党の実態をメディアが検証

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 自民派閥「偽装解散」指摘も 政治団体、事務所が存続岸田文雄首相の派閥解消の方針を踏まえて、4月17日に自民党茂木派が解散を表明しました。自民党は麻生派をのぞく5派閥が政治団体として解散したことになります。 しかし、実際には「解消宣言」をしたはずの派閥が、

政治家の表面的な訂正をただ伝えるのではなく、調査報道で深堀り。二階氏書籍の「裏金購入」とその行方を追ったTBS報道特集

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 二階俊博元幹事長の“裏金問題” 『義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)』3500万円分の書籍の行方【報道特集】自民党を揺るがしているパーティ券収入の裏金化問題。中でも5年間で3526万円の不記載が発覚した二階俊博・元幹事長が最多です。 その裏金の使途

国会議員だけじゃない!「政治とカネ」の疑惑に対する首長たちの「説明」に疑問符だらけ

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら 伊原木知事 後援会の政治資金収支報告書を訂正「政治とカネ」の問題が注目を浴びる中、地方の首長から、驚くような発言が相次いで飛び出しています。 まずは、岡山県の伊原木知事。3年前に政治資金収支報告書の虚偽記載が発覚したあと、事実と異なる説明を繰り返していまし