京都で10億円、滋賀で5億円…首長や地方議員の「使途不明」政治マネーがすごい額になっていると京都新聞が報道
以前から「政治とカネ」の調査報道に力を入れている京都新聞が22日、新たな報道を発信しました。
京都府と滋賀県の市町村長や地方議員が関連する資金管理団体や政党支部など、1769の団体の政治資金収支報告書を徹底調査。支出の内容や支払いの明細がわかならいケースが16億円近くにのぼることを明らかにしています。
対象としたのは、2022年1年分で、支出総額の33億9800万円のうち、47%が「使途不明」という有様です。京都府で10億6900万円、滋賀県で5億2700万円にのぼっていました。1年分だけでこれほどだとは驚きです。
中でも突出していたのは政党支部だとのこと。政党支部といえば、公金を由来とする交付金が入ることがありますし、議員の資金管理団体には禁止されている企業からの寄付金も入ります。だからこそ、透明性が求められるはずなのに、「見えないカネ」になっているのだとか。
なぜこんなことが起きてしまうのか。その理由を解説した記事も同時に出ていました。
政治資金収支報告書で、使途の明細を公開しなければならないのは、国会議員関係政治団体の場合、1件「1万円超」の支出。ところが、それ以外の団体は1件「5万円以上」に限られています。このため、首長や地方議員の政治団体のカネの透明性が、各段に落ちる事態になっているのだといいます。
詳しくは記事の方を読んでいただくとして、中には数百万~1千万円以上の使い道が全く記載されていない団体や、政治団体の支出の大半が明細を公開していない団体などが見られたということです。
それにしても、政治資金規正法はまだまだ「ザル法」だと思わざるを得ませんよね。
本当に国民の信頼を得るなら、もっと徹底的に透明化を図ってはどうでしょうか。(熊)