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政治とカネをめぐる報道

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自民党の派閥パーティ券裏金化問題の発覚後、政治資金規正法が改正されましたが、まだ問題は山積です。政治とカネをめぐる問題をまとめています。
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#政治資金

「政治のカネにはもっと切り込める!」元特捜検事にして自民議員だった若狭氏が語る「ブラックボックスを打ち破る方法」とは

先日、スローニュースで「パーティー券を利用した裏金作りが6年前の本で指摘されていた!特捜検事と国会議員、両方を経験した著者だから書けたこと」という記事を配信しました。 この本を書いたのが、東京地検で特捜部副部長や公安部長などを歴任し、2014年から17年にかけて衆議院議員も務めた若狭勝弁護士です。 その若狭さんが、5月24日に日本記者クラブの会見で現在の「政治とカネ」の問題について語りました。現状をどう改善すればいいか、特捜部時代にはどんな議論がなされていたのか。ここでし

パーティー券を利用した裏金作りが6年前の本で指摘されていた!特捜検事と国会議員、両方を経験した著者だから書けたこと

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめは少し前の本ですが、いまこそぜひ紹介したいと取り上げました。 若狭は見た! 議事堂内の「清濁政治」驚きました。自民党を揺るがしているパーティー券の裏金化問題、それが6年前、2018年の本で指摘されていたのです。 その本、『若狭は見た! 議事堂内の「清濁政治」』を書い

検察も知事側も説明しなかった事件の真相が発覚…1億5000万円は知事側に「あげたお金だった」という供述を刑事記録から発見したスクープ!

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 昨日に続き、今日もまた「諦めなかった記者」の執念のスクープをご紹介できるのは、本当に嬉しいです。 知事後援会 父親から上限100倍超の寄付か すでに時効岡山県の伊原木知事の後援会が、知事の父親らから別の団体を通して上限を超える寄付を受け取っていた事件。NHK岡山放送局の調査報道をきっ

辞職した「離島のドン」はどうしているか?「エモい」政治記事から感じる新聞報道の強みと課題

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 公民権停止となった谷川弥一氏 派閥に捨てられた「離島のドン」は今今年1月、4355万円を自身の政治団体の収支報告書に寄付として記載しなかったとして略式起訴され、議員を辞職した谷川弥一前衆院議員を朝日新聞が取材した記事が話題になっています。私も面白く読みました。 出だしの居酒屋の場面は

自民パーティー券裏金問題、NPOが確認できる全議員の訂正を詳細に分析。浮かび上がった「悪質度が高い」議員は

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 パーティー券裏金によってどのように政治資金収支報告書は訂正されたのか?自民党を揺るがす派閥のパーティー券収入の裏金化問題。指摘を受けた政治家の政治団体は、政治資金収支報告書の訂正を行っています。中にはとても訂正とは言えないようなひどいものもあって話題になり

国会議員だけじゃない!「政治とカネ」の疑惑に対する首長たちの「説明」に疑問符だらけ

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら 伊原木知事 後援会の政治資金収支報告書を訂正「政治とカネ」の問題が注目を浴びる中、地方の首長から、驚くような発言が相次いで飛び出しています。 まずは、岡山県の伊原木知事。3年前に政治資金収支報告書の虚偽記載が発覚したあと、事実と異なる説明を繰り返していまし

沖縄自民議員の「政治とカネの問題」どうやって気づき、調べたのか。ツールや手法を調査結果のデータとともに全公開

【10秒要点チェック】どのように問題に気づき、どう取材・調査をしたのか、分析結果のデータとともに全公開 政治資金収支報告書をどうやって集め、分析したのか 国との契約業者の情報をどんなツールで収集・確認したのか 取材・執筆 フロントラインプレス 【前回までのおさらい】ふだんは全く動きがないのに、国政選挙の前後になると、企業から政治家側への献金が急増する――。フロントラインプレスのメンバーがふと、これに気付いたことから、沖縄の国会議員5人を対象とした「自民党とカネ」の取材

甘利氏が全国で配り回った100万円の原資は何か?事実上の裏金になりうる「政策活動費」の闇を突く中国新聞

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 甘利氏、全国に「裏金」提供か、政策活動費が原資の可能性 端緒は河井元法相の大規模買収事件スローニュースでもたびたび問題だと取り上げている「政策活動費」。政党から政治家に渡されると、どんなに多額であっても使途を公開する義務がありません。どのようにも使えてしま

本来禁止の企業献金が沖縄の自民議員の選挙資金に化けるカラクリはこれだ!7割が政党支部から出ている議員も

【10秒要点チェック】本来、別の法律で規制されている「選挙資金」と「政治資金」の区分けがあいまいになっている 沖縄5議員が代表の自民支部への企業・業界団体献金は、87%が選挙期間に集中していた 選挙資金の7割が、企業献金を受けた自民支部からの寄付という議員も。5議員の詳細データを掲載 取材・執筆 フロントラインプレス 【前回のおさらい】企業が政治家本人と政治団体に寄付することは法律で禁じられている。では企業のカネはどのような形で自民党側に流れ込んでいるのか。 沖縄の

沖縄自民議員の政党支部への企業・業界献金は3億円超!しかも80%以上が選挙期間に…脱法的な“迂回献金”か

【10秒要点チェック】沖縄の自民党国会議員5人の政党支部が2021年までの11年間に集めた企業・業界献金は総額3億1190万円に上っていた 政治家本人と政治団体への企業献金は法律で禁じられているが、多くは政党支部から候補者側に渡り、脱法的な“迂回献金”となっている 個別のケースを調べると、選挙のない年は企業・業界献金がゼロという議員も。選挙イヤーに企業マネーが集中 取材・執筆 フロントラインプレス 総額3億円余りが選挙期間中に。そして多くは政治家側へと…前回(2月6〜

違法性のある「選挙に関する寄付」がなぜまかり通るのか、企業側と議員側の論理をベテラン秘書が赤裸々に証言

【10秒要点チェック】2017年と2020年の選挙で検証。投開票日に向かって集中する献金 ベテラン秘書が証言、「違法性がある寄付」がまかり通る企業側と議員側の論理 上脇教授「そもそも選挙に関してなくても、公共事業を請け負った企業の献金は税金の還流だ」 取材・執筆 フロントラインプレス 【前回までのおさらい】政策決定や予算配分に大きな力を持つ与党自民党の国会議員たちに対し、国と契約関係を持つ企業が選挙に合わせて集中的に献金を続けていく。そんな実態をフロントラインプレスは

結局、あの議員の裏金はいくらだったの? 報道やオープンデータを徹底的に収集した情報公開クリアリングハウスの一覧がすごい

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 リストは提出されたけれど…自民党を揺るがしているパーティー券収入の裏金化問題。自民党は1月5日に、政治資金収支報告書に不記載があった議員のリストを野党側に示しました。 その一覧をそのまま掲載したのが、こちらのNHKの記事です。しかし顔写真を全て並べるとい

国の事業受注業者が公示前日に沖縄自民の2議員に同時献金、「公選法に抵触」認める議員と認めない議員

【10秒要点チェック】公選法違反の疑いがある「特定寄付」。選挙めがけて沖縄の自民議員への献金が集中していた 国と契約していた企業から公示前日に2人の議員に同時に献金。1人は法への抵触を認め、もう1人は認めず 受注業者の献金は過去にも指摘。なぜ問題が繰り返されるのか 取材・執筆 フロントラインプレス 【前回のおさらい】フロントラインプレスは前回の記事で、沖縄の自民党国会議員が代表を務めるそれぞれの自民党支部が公職選挙法の規定に反し、国と契約関係にある企業から選挙に合わせ

【スクープ】沖縄の自民国会議員5人の政党支部が、国と契約関係にある企業から選挙直前の献金発覚、公選法違反の疑い

【10秒要点チェック】沖縄の自民党国会議員5人(1人は比例代表)が代表の政党支部が、国政選挙の直前に国と契約関係にある企業から献金を受けていた 2021年までの10年で少なくとも35社から計68件。総額は2040万5000円に 国と契約関係にある者が国政選挙に関する寄付(特定寄付)をすることは、公職選挙法で禁じられている 取材・執筆 フロントラインプレス 防衛省などと契約の企業が「特定寄付」の疑い公選法に違反する「特定寄付」と思われる献金を最も多く受け取っていたのは島