【スクープ第2弾】『ひとりの天才』などいらない!職員もまだ知らないNHK「アンチ・ジョブ型新人事制度」の問題部分
スローニュース取材班
前回、NHKがデジタルコンテンツの大半を早期に終了させ、「デジタル職員」も廃止することを伝えたが、入手した「新人事制度」の資料には、職員たちを不安にさせている、ある大幅な改定が記載されていた。緊急特集『NHKデジタル大逆行』#2では、その内容を明らかにする。
第1回の記事配信後にNHKから来た回答
スローニュースでは、今回の緊急特集にあたり、事前にNHKに質問を出していた。昨日の1回目の記事配信後、夜になって回答が来たので、以下に全文を掲載する。
お読みになっていただければわかるが、記事のほとんどの点に反論はなく、明言は避けているが、事実上、追認した形だ。
唯一、NEWS WEBの廃止と後継となる新サイトの開始時期については、<「NHK NEWS WEB を早期に終了し、新サイトを 2024 年度の早い時期に立ち上げる」という事実はありません>と否定した。われわれも「今、急ピッチで作業が進められていて、できれば新年度の早い時期に登場させたいとしている」と報じたが、新サイト制作の進捗状況を聞いて、そんなに早くローンチするのは拙速で現実的ではないと見ていた。
基幹職(管理職)の一部をマネジメントから切り離す施策
さて、NHKが「回答を控えさせていただきます」と、最も慎重になっている新たな人事制度。それもそのはずで、局内でもまだ多くの職員が内容を知らされていないが、さまざまな意見が噴出しそうな大転換となっている。
それが記されたのが、今回入手した「新人事制度要綱」だ。末尾に「2月20日の理事会に諮る。そのうえで、新制度の導入は2024年度集中異動期を目指」すとある。目玉の一つが、基幹職と業務職のグレード、評価を一新することだ。
基幹職(管理職)が、職務グレード(M1~M4)と職能グレード(SP1~SP5)に分けられ、業務職(一般職)が職能グレード(P1~P3)に移行することになった。「M」はマネジメントを意味し、「SP」はシニアプロフェッショナルを意味する。
Mはその名の通りだが、SPは「業務職(一般職)が移行したPの上位のプロ」と位置付けられ、同じ基幹職(管理職)からの移行でも、Mとは明確な区別がある。
それによって給与もこう変わる。