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諸永裕司のPFASウオッチ

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「永遠の化学物質」として問題になっているPFAS(有機フッ素化合物)。調査報道スクープや最新の自治体や企業の動き、取材の経過などをこちらで発信していきます。(取材:諸永裕司)
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2023年6月の記事一覧

【スクープ】学校で汚染水が飲まれていた!一橋大、東京学芸大、桐朋学園…PFASに有名校はどう向き合うのか

フリーランス 諸永裕司 東京・多摩地区にある一部の学校や大学で、PFAS(有機フッ素化合物)に汚染された地下水が飲み水や給食の調理などに使われていることがわかった。 学校が独自に所有する専用水道(大型井戸)では、国が定める水質の目標値を超えていても設置者の判断で使うことができるためだ。健康への影響を受けやすいこどもや若者の命は守られるのか。 東京学芸大学「保健所が『問題ない』と」 目標値超えても利用 教員養成系大学として知られる東京学芸大学(小金井市)、日本でもっとも深

東京・多摩地区での体内汚染の実態が明らかに~PFAS血液検査650人分を可視化した

取材・撮影 諸永裕司 くっついて分解されず、ずっと消えない。しかも、台所から宇宙までどこにでも使われ、発がん性やこどもの発達など健康への影響が指摘されている。 そんな有機フッ素化合物(総称PFAS)による体内汚染が東京・多摩地区のほぼ全域に広がっていることが、市民団体による血液検査で明らかになった。 この結果を、別のデータとクロスすることで、今回、次のようなことが初めて判明した。 住民の血液に含まれるPFAS濃度は、地下水汚染が深刻な地域で高い 飲み水に含まれるPF