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広島県警の不正経理事件

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広島県福山市内の警察署で2019年から2020年にかけ、組織の指示によるカラ出張が何度も繰り返され、実態のない“出張”に対する旅費や時間外手当などが公金から支出されていた疑いがあ…
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#警察

【核心スクープ】警察の犯罪を隠蔽した広島県警「内部告発潰し」疑惑の証拠文書を公開!

広島県警福山北警察署の公金詐欺事件(カラ出張)に関連し、在職中に一連の出来事を公益通報(内部告発)していた元巡査部長・粟根康智氏の通報が、県警監察官室作成の「内部通報等対応一覧表」に記載されていないことがフロントラインプレスの取材でわかった。 粟根氏の通報を受けた県警は後日、監察官室長の名で「確かに公益通報を受理した」という趣旨の文書を粟根氏に発出しているが、それは虚偽であり、実際には公益通報として取り扱っていなかった疑いがある。 一方、粟根氏とは別の警察関係者も、福山北

【スクープ速報】広島県警の「内部告発を受理した」は虚偽の疑い!監察官もグルで「警察の犯罪」を隠蔽か

フロントラインプレス 広島県警福山北警察署の公金詐欺事件(カラ出張)に関連し、在職中に一連の出来事を公益通報(内部告発)していた元巡査部長・粟根康智氏の通報が、県警監察官室作成の「内部通報等対応一覧表」に記載されていないことがフロントラインプレスの取材でわかった。 粟根氏の通報を受けた県警は後日、監察官室長の名で「確かに公益通報を受理した」という趣旨の文書を粟根氏に発出しているが、それは虚偽であり、実際には公益通報として取り扱っていなかった疑いがある。 一方、粟根氏とは

警察内部での「口封じの証拠」を入手!その内容から証拠隠滅の動きを明らかにする

広島県福山市内の警察署を舞台とした不正経理問題は、不正を最初に察知したはずの広島県警監察官室の対応に大きな疑惑が残ったままだ。 一連の不正に関しては、元巡査部長の男性(40代)が在職中に公益通報しているが、実はその1年ほど前にこれと同じ不正を告発する投書が県警の監察官室に届いている。(スローニュースでは8月2日に既報) しかし、あろうことか監察官はその投書内容をカラ出張の中心人物だった警部(53)=詐欺容疑などで書類送検済み=に伝え、警部はその情報をもとに部下らの口封じに

「捜査費の不正は間違いない。このままでは闇に…」書類送検の内容とは全く違う不正の実態とは

広島県警の不正経理問題で、県警はカラ出張で出張旅費などを不正に受け取ったとして、警察官3人を詐欺と虚偽公文書作成・同行使の容疑で広島地検に書類送検した(送検と発表は今月8日)。 警察としての事件処理はこれで一段落したことになるが、一連の不正経理を在職中に公益通報(内部告発)した元巡査部長の男性(40代)と代理人の清水勉弁護士は「事件処理の中身と実際に起きていたことが全く整合していない。このままでは全体像が解明されないまま幕引きされる」と憤る。 闇に葬り去られようとしている

【コラム】広島県警の不正経理問題、なぜメディアの報道は「腰が引けている」のか

フロントラインプレス代表 高田昌幸 広島県警の不正経理問題に関しては、警察と日常的に接する地元メディア、広島に拠点を置く全国メディアの腰が引けた報道ぶりが目立っている。 県警監察官室の「ノーコメント」になぜメディアは疑問すら提示しないのか元巡査部長らは11月20日に1回目の記者会見を広島県政記者クラブ(加盟20社)で行い、ふだんは県警を担当する記者らが大勢集まった。ところが、肝心の県警側の対応に関し、地元のテレビや新聞は県警の言い分を伝えるだけ。各メディアとも「コメントす

【スクープ】過去にも露見しかけた警察の「カラ出張」 どうやって握り潰したか

取材・執筆 フロントラインプレス 【広島県警「カラ出張」③】 2019年から2020年にかけ、広島県福山市の警察署でカラ出張が繰り返されていた疑いが浮上した。上席の指示で虚偽書類を作成し、「カラ」を続けた警察官の1人(巡査部長)はその後、良心の呵責に耐えかね、広島県警本部に公益通報(内部告発)した。2022年3月のことだ。ところが、県警本部は法令に定められた受理の通知も出さず、“告発”はごく最近まで放置されたままだった。 いったい、何が起きていたのか。 関係書類や巡査部

【スクープ】警察内部で「エアー」と呼ばれた“カラ出張”の方法を明らかにする

取材・執筆 フロントラインプレス 【広島県警「カラ出張」②】 2019年から2020年にかけ、広島県福山市内の警察署で繰り返されたとされるカラ出張。一連の不正は、どのような形で実行されていたのだろうか。調査報道グループ「フロントラインプレス」が入手した関係者の証言や書類、メールの写しなどを分析していくと、その詳細が見えてくる。 架空の「旅費」口座振り込みの実態舞台となった警察署の警備課では普段、過激派など監視対象の情報を収集し、動向を注視することが主な任務だった。捜査には