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広島県警の不正経理事件

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広島県福山市内の警察署で2019年から2020年にかけ、組織の指示によるカラ出張が何度も繰り返され、実態のない“出張”に対する旅費や時間外手当などが公金から支出されていた疑いがあ…
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2023年11月の記事一覧

元警察官による“見えない組織”公安警察の告発、会見ノーカット動画と記者への回答を詳しく

広島県警の不正経理疑惑で、内部告発した元巡査部長(40代)が初めてメディアの前に姿を現し、自らが経験したカラ出張の実態や告発に至る経緯を語りました。 具体的に経理をどのようにしていたのかなど、記者の質問に答えた内容をより詳しくお伝えするほか、会見のノーカット動画、それに配布された資料もこちらで公開しています。

「警察官が違法行為をやったらおしまいじゃね」娘にそう言われた私は、警察を退職する決断をした

引き締まった体にダークスーツ。小柄で生真面目さを漂わせる40代の男性が、顔を紅潮させながら、親指で目頭をぬぐい、声を詰まらせていた。 「警察官が違法行為をやったらおしまいじゃね、と娘に言われて……やめて責任を取れと、ちゃんとこれを公にしなさいと言われた時に……これからの組織、後輩のことを考えると、同じ目に遭わせたくない……」 子どものころからの夢だった警察官を辞めよう。自分自身も逮捕されてしまうかもしれないが、覚悟の上だ。 警察の、しかも警備公安という“外から見えない組

独占告白!「私は罪を償いたいのです」内部告発した警察官が「カラ出張の手口」をすべて語った

取材・執筆 フロントラインプレス 広島県の警察署で繰り返されていたという「カラ出張」の問題。内部告発した元巡査部長(40代)は、いま何を思うのか。 今月30日に行われる広島県情報公開・個人情報審査会を前に、カラ出張の実態や告発に至る経緯、その後の出来事など、自らが知る全てをフロントラインプレスの取材に語った。 その内容を一問一答形式でお伝えする。 刑事に憧れたが、国直轄の警備・公安部門に元巡査部長(40代)は広島県の出身。地元の学校を出た後、警察官になった。犯罪被害者

「カラ出張」を内部告発した警察官が​​情報公開審査会で「公開証言」

取材・執筆 フロントラインプレス カラ出張を何度も命じられ、不正に現金を受け取っていたという広島県の警察官が、ついに公の場に現れる。 今月30日に開かれる広島県情報公開・個人情報審査会で、「意見陳述」を行うことになったのだ。 この元巡査部長の男性(40代)は在職中、広島県警監察官室に「上長に命じられてカラ出張を繰り替えていた」と内部告発(公益通報)していたが、県警側は長く放置し、内部調査も事件捜査も進んでいない。 カラ出張には上長も関与しているとされ、他の警察署でも同