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ジャニーズとメディア

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ジャニー喜多川氏による性加害が野放しになってきたのは、メディアがそれを看過してきたからでもある。テレビ局だけではなく、新聞、出版にもおよぶジャニーズのメディアコントロールの手法と…
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#SlowNews

SMAPをめぐる勢力争いが加速させたジャニーズの「テレビ局支配」

伊藤喜之(ノンフィクション作家) ジャニー喜多川氏の性加害問題で、再発防止特別チームによる報告書を受け、9月7日、ジャニーズ事務所がついに会見を開いた。欠席の意向も報道されていた藤島ジュリー景子前社長も登壇したことは、創業家一族がほとんど公に姿を現さず、閉鎖性が指摘されてきたジャニーズ事務所がこれまでになく追い詰められた証左でもある。 会見で、ジュリー氏らはジャニー氏による性加害を認め、謝罪・補償に法的責任を超えて応じる姿勢を見せた。これ自体は評価できるが、発表した新体制

日本テレビが検証番組で明かした報道幹部も蝕んでいた「ジャニーズの影響力」

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、社会の制度の矛盾を突いたコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 ジャニーズ事務所の“性加害問題” 日本テレビとして自己検証 「マスメディアの沈黙」指摘ふまえ社内調査を実施記者会見で「NG記者リスト」を用意していたことをNHKがスクープするなどジャニーズ性加害の報道は続いています。 一方でこの問題については

男性タレントの表紙はどうして始まったのかという女性編集長の独白、そしていま再び……

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、社会の制度の矛盾を突いたコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 ジャニーズ性加害「魂の苦しみ」をどう救済するか毎日新聞のウェブサイトのコラム「メディア万華鏡」から取り上げました。ジャニーズ事務所の性加害に関する1回目の記者会見の5日後に出た記事です。 書いているのは、元サンデー毎日編集長の山田道子さん。2

ジャニーズ事務所による「訴訟を濫用した報道への威嚇」がなぜ問われないのか…日本の司法界の死角、世界では大問題に

ジャーナリスト 澤康臣 ジャニー喜多川の性加害をメディアが取り上げてこなかった問題は深刻だ。ジャニーズ事務所「外部専門家による再発防止特別チーム」の調査報告書は性加害の「背景」として「マスメディアの沈黙」を挙げた。報道に関わる者なら真剣に受け止め、自問し是正しなければならない。 だが、前検事総長で弁護士の林眞琴が指揮した同チームの報告書には「死角」がある。 報道の沈黙に司法界が果たした役割だ。名誉毀損訴訟を起こされ、ダメージを受けかねないとの不安が、メディアを鈍らせた面

ジャニーズとメディアの関係、検証の「はじめの一歩」がようやく…メディア各社はどう向き合っていくのか

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 “ジャニーズ性加害”とメディア 被害にどう向き合うのかNHKが昨夜、クローズアップ現代でメディアとジャニーズ事務所との関係性を問う報道を発信しました。NHKの芸能番組の元幹部をカメラの前に連れてきてしゃべらせ、民放も含めて関わってきた数十人に話を聞き、なぜ

週刊文春だけが「性加害問題」を追い続ける出版業界とジャニーズの関係は変わるか

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、ぜひ読んでほしいコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 BBC「性加害報道」後もジャニーズが講談社にかけてきた「圧力」ジャニー喜多川氏の性加害は国連人権理事会から指摘を受けるほどの問題になっていますが、いつもは芸能界のスキャンダルに熱心な週刊誌が、週刊文春以外、ほとんど沈黙しています。 いまだ出版界におい

BBC「性加害報道」後もジャニーズが講談社にかけてきた「圧力」

伊藤喜之(ノンフィクション作家) ジャニー喜多川氏の性加害問題について、出版業界では週刊文春の独走状態がつづいている。週刊文春をのぞく週刊誌では真正面から問題を取り上げた記事は今でもほとんどない。なぜ、このような状況が生まれているのか。 そこには明らかに出版界の「ジャニーズ忖度」の構造がある。 講談社の関係者が「あれはわかりやすい出来事だった」と振り返る事件がある。 ジャニーズが激怒した「大麻疑惑」記事問題が起きたのは2008年7月。物議を呼んだのは講談社が発行する週

スポーツ新聞記者を徹底的に抱き込んだジャニーズの「メディアコントロール」戦略

新聞は、テレビや出版社と比べれば、ジャニーズ事務所との関係はそこまで深くはないと世間的には思われがちだ。 しかし連載第1回「朝日新聞社内でジャニーズ報道を仕切る『ジャニ担』の影響力」、第2回「『嵐』大型企画で深まった朝日新聞とジャニーズの『広告ビジネス』」で明らかにしたように、実情は違う。 「ジャニ担」のベテラン記者が「忖度」記事を書いてジャニーズに配慮を重ねる一方で、新聞広告で人気グループの大型広告企画が組まれたり、系列出版社の週刊誌でジャニタレを表紙グラビアに起用して

朝日新聞社内でジャニーズ報道を仕切る「ジャニ担」の影響力

伊藤喜之(ノンフィクション作家) 大手メディアがジャニーズ問題について振り返るのはやはり限界があるのか。そう思わざるを得ない出来事だった。 今年4月のカウアン・オカモト氏による外国人記者クラブでの会見以降、新聞メディアの中では比較的手厚く問題を報じ続けている朝日新聞は6月29日付の朝刊第三社会面で、不定期でメディアの問題を扱う企画「Media Times(メディアタイムズ)」でジャニーズ問題とメディアの関係について特集した。 ジャニー喜多川氏による性加害が野放しになって

「嵐」大型企画で深まった朝日新聞とジャニーズの『広告ビジネス』

伊藤喜之(ノンフィクション作家) ジャニーズはメディア各社に従順な記者や編集者を抱え込むことでメディアコントロールを働かせてきた。いわゆる「ジャニ担」だ。前回『朝日新聞社内でジャニーズ報道を仕切る「ジャニ担」の影響力』で指摘したように、ジャニーズは新聞のコンテンツ作りの現場にさえ影響力をもつ。 もちろん、新聞社とジャニーズとの繋がりは記事だけではない。広告出稿というビジネス面でも密接な関係を結んでいる。 「ジャニーズと一番近いのは朝日新聞だった」朝日新聞の広告関連部署での