もう一つの「この世界の片隅」ある女性が編んだ広島・原爆の現実
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書き手:石戸 諭
戦争の記憶が生々しく残る戦後20年目(1965年)の夏、ある女性が中心になって一冊の本が世に送り出された。
作家・山代巴(2004年に死去)が編者となり、あの日からの広島を生きる人々の声を集めたルポルタージュ『この世界の片隅で』(岩波新書)だ。
有名とは言えない山代の本が、こうの史代さん『この世界の片隅に』を連想させるタイトルになっている。えっと