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どん兵衛、サントリー…SNSを騒がせる「#不買運動」は売上に影響があったのかをデータで検証した

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。

きょうのおすすめはこちら。

日清の年越し「どん兵衛」売れ行きは? アンミカCM動画が“炎上”

昨年末にSNSの一部で「#どん兵衛不買」というハッシュタグが出回りました。

日清のインスタント麺「どん兵衛」のCMキャラクターがタレントのアンミカさんになったことに対して、一部のネットユーザーが商品の不買を呼びかけたものです。

そもそもアンミカさんへの批判は誤情報や発言を恣意的に切り取ったものが多く、また民族差別的な意見もあったことから、この不買運動の是非は議論するまでもありません。

しかし、残念なことに、Xのトレンドに不買運動のハッシュタグがあがるほど、SNS上では話題になったのも事実です。

では実際に商品の売れ行きに影響があったのか。とても気になる問題を、データで検証した日経クロストレンドの小林直樹記者の記事が読み応えがあります。

結論から言うと、ハッシュタグそのものはXのトレンドワードとしてランキングに浮上するぐらい拡散はしたものの、実際の売れ行き減るような影響はなく、むしろ逆に微増したという結果でした。

小林さんは、おなじ連載の第1回で経済同友会の代表幹事であるサントリーホールディングス社長の新浪剛史さんの発言に対してSNS上でおきた「#サントリー不買運動」についても検証しています。やはりこちらも影響なし、どころか販売は増えていました。

アンミカさんと新浪さんに対する不買運動は、それぞれ政治的には左右両極ともいえる別の層から生まれたものですが、どちらもSNSを騒がしても実際には影響を与えていません。スポンサー側も、極端な意見の層の反応は気にしなくていいと言えるでしょう。

こうした検証は、フェイクニュース対策をなどを考えるうえでも重要な視点になります(瀬)