データで見えた「解消されていない男女賃金格差」…就職先選びでポイントとなる指標を浜田敬子さんに聞いた
【10秒要点チェック】
就活生が会社選びの時、チェックしたほうがいい指標、データを浜田さんが解説
「20代ではどう働くべきか」その後の働き方、生き方を左右する重大なポイントとは
これから目指すべき雇用形態として「日本独自のハイブリッド型」を提案
スローニュース 宮崎稔樹
前回、企業が公表しているデータを利用して就職活動をしている大学生に人気の企業の「男女賃金格差」を明らかにしました。
そこから見えてくるのは、企業内に依然として残る無意識の性差別や働きにくさを助長する構造です。
では、就職活動に臨む学生たちは20代で働く場所をどう選ぶべきなのか。一方の企業側にはどのような取り組みが求められているのか。働き方やダイバーシティに詳しいジャーナリストの浜田敬子さんに大切なポイントを伺いました。
就活生が「男女賃金格差」のデータをチェックしたほうがいい理由とは
──そもそも男女賃金格差の数字が意味するものは何でしょうか。
「男女賃金格差のデータは見ることはとても重要です。職種別採用の男女の偏りや女性管理職比率の低さなど多くの問題の結果が賃金の格差に現れるからです。
女子学生は特に企業を規模やイメージだけで判断するのではなく、男女賃金格差のデータをきちんと見た方がいい。男女の賃金の格差が大きいということは、何らかの性別による構造的な問題、もっと言えば差別が放置されていることと同義だからです。
今回のランキングで明らかになったのは、就活人気ランキングの上位企業さえ、まだまだ大きな格差があるということ。企業は様々な理由を述べると思いますが、これほどの格差があるのは大きな問題だと思います」