【核心スクープ】警察の犯罪を隠蔽した広島県警「内部告発潰し」疑惑の証拠文書を公開!
広島県警福山北警察署の公金詐欺事件(カラ出張)に関連し、在職中に一連の出来事を公益通報(内部告発)していた元巡査部長・粟根康智氏の通報が、県警監察官室作成の「内部通報等対応一覧表」に記載されていないことがフロントラインプレスの取材でわかった。
粟根氏の通報を受けた県警は後日、監察官室長の名で「確かに公益通報を受理した」という趣旨の文書を粟根氏に発出しているが、それは虚偽であり、実際には公益通報として取り扱っていなかった疑いがある。
一方、粟根氏とは別の警察関係者も、福山北署の不正を監察官室に伝えていたことも新たに明らかになった。これも「内部通報等対応一覧表」に記録されていないなかった。
フロントラインプレス
鹿児島県警の問題とも重なる“内部告発潰し”
福山北署の警備課で発生した組織ぐるみのカラ出張事案については、粟根氏による公益通報より前に県警監察官室が告発の手紙を受け取った。
ところが、監察官室はカラ出張を部下に指示していた警備課長に告発の内容を漏洩。それによって警備課長は関係者の口封じを図るなど証拠隠滅に走ったことが、フロントラインプレスの入手した録音などですでに発覚している。
今回明らかになった、粟根氏らの公益通報が「内部通報等対応一覧表」に記載されていなかった事実は、「警察の中の警察」という立場の監察官が度重なる内部通報を無視し、カラ出張事件そのものを闇に葬り去ろうとしていた疑いが強いことを示していると言える。
警察内部の不正や犯罪にどう対処すべきかについては、現在、鹿児島県警で問題が沸騰している。警察官による盗撮事件などの捜査を県警本部長が隠蔽したのではないかという事案で、県警の元生活安全部長が不正を見過ごせなかったとして外部のメディア関係者に公益通報した。広島県警の“内部告発潰し”も、鹿児島県警の問題と重なり合っている。