独立して黒字化!ふざけた『デイリーポータルZ』の「真面目な収益化」に学ぶ
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。
きょうのおすすめはこちら。
「黒字、出ちゃいました」 独立から半年、デイリーポータルZの今 林雄司に聞く
こんな発想があったかというおもしろコンテンツでネットメディアにあっても異彩を放ってきたデイリーポータルZ。
私の好みは鳩の記事で、こんなのとか、
あるいは、広告企画もこんなのとか(当時、ライフネット生命の社長だった出口治郎さんも登場している!)、
独特のこだわりと知恵をつかった仕掛けが、おカネをかけなくてもアイデアを巡らせれば、ユニークなコンテンツができることを証明してきました。その路線は変わらず、ファンもついてきました。
一方で、経営は変遷してきました。当初運営をしていたニフティから切り離され、家電販売販売のノジマに移り、そして最近は運営者である林雄司さんがMBO!するかたちで独立したメディアになっていました。
そのデイリーポータルZの経営がどうなっているかについて、林さんがユーモアをまじえながら、赤裸々に語っているのがこの記事です。
月間100万円ぐらいかかっていたサーバー代を6万6000円に下げたり、オフィスを廃止したり、といったコストダウンはもちろん、大企業傘下でなくなったことにより契約関係が一定リスクをとるかたちで進めやすくなったことなどは、なるほどという感じです。
資金繰りなどを冗談交じりで話しながらも、コンテンツを作る側に予算をまわしていこうという姿勢はやはり、独自のクリエイティブが命のメディアらしい姿勢です。
収益的にはファン的な意味あいも強い会員制と広告企画に支えられているのは、やはり質の高いコンテンツをつくるメディアとしては納得が行くもの。ふざけたような話しぶりの中に、メディア運営としては大いに参考になるインタビューでした(瀬)