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【就活人気企業50社を徹底比較】男性が育休を取りやすい会社はココだ!上位企業が実践する「3つのポイント」

スローニュース 宮崎稔樹

誰もが知っている有名企業とはいえど、その「働きやすさ」はどうなのか──。そんな疑問に答えるべく、大学生の就職人気企業をオープンデータで分析しています。今回取り上げるのは、「男性の育児休業(育休)取得率」。「男性育休は当たり前」の意識が高まる中、企業の取り組み状況を探りました。

調査対象としたのは、人材大手「マイナビ」と日本経済新聞による共同調査「大学生就職人気ランキング」(2023年卒)の文系・理系別のトップ50社。企業のデータは、厚生労働省のサイト「しょくばらぼ」から抽出しました。


100%達成の企業と、30%を切る企業が

そもそも男性の育休取得率は、企業の先進性を端的に表す数値の一つ。男性の育休取得を促進しようと、2023年4月に施行された改正育児・介護休業法は、常時雇用する労働者が1000人を超える事業主に対し、育休取得の状況を年1回公表することを義務付けています。

政府は「民間の取得率目標を2025年までに50%、2030年までに85%」としていますが、大学生に人気企業での現状はどうなっているのかを見てみました。

まず見えたのが、100%を達成している企業など取得率の高い企業と、30%程度以下に留まるなど低い企業とで明暗が分かれ、取得率の高い業界の傾向もあるということです。以下に、ランキングのダイジェスト版を掲載します。

「しょくばらぼ」に各社が提出したデータから抽出、数字は%(以下全て同じ)育休が可能となったものの、当該年度には取得せず、翌年度に新たに取得した社員が含まれるため、取得率が100%を超えることがある

文系学生からの人気企業では、金融業界が頭一つ抜ける結果に。上位は「銀行・証券」と「生保・損保」が目立ちます。

一方、理系では「食品・農林・水産業界」の取得率が高い傾向で、表にはありませんが90%台にも数多くこの業種が入っていました。

では、取得率が高い企業はどのような取り組みを実施しているのでしょうか。各企業に取材してみると、共通項が見えてきました。ポイントは次の3つです。

・制度の拡充
・周知の徹底と組織評価への反映
・業務の属人化防止

ここからは会員限定です。人気企業50社の男性育休取得率ランキングの完全版(非公表の社を除く)を掲載。さらに「3つのポイント」について、具体的な企業の成功例を詳しく解説します。

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