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能登の復興への動きが一目瞭然! 「NOTOまちづくりタイムライン」がすごい
能登半島地震の発生から1年。被災地の状況はいまどうなっているのか。復興への取り組みは、いま誰がどのように進めているのか。
そんなことをパッと調べようとしても、さてどこを見たらいいのやら。報道各社の特設サイトを見る方法もありますが、地域での取り組みの全てが報道されているわけではありません。少なくとも、東日本大震災や熊本地震では、十分に把握できるポータルのようなものはありませんでした。
そんな中で登場したのが、今回紹介する「NOTOまちづくりタイムライン」です。地域の課題をプログラミングで解決しようと立ち上げられた一般社団法人Code for Notoが運営しています。
サイトの説明によると、『能登全体で分散して行われている地域・協議会の活動を「EVENT」「DATA」「MEDIA」毎にカテゴライズし、時系列順にまとめたタイムラインです』とのこと。とにかく、このシンプルにして練られたインターフェースがいいですね。
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地域ごとに色分けされた円をクリックして絞り込むこともできますし、地域・協議会や時系列でフィルタをかけることもできます。
実際に使ってみると、公式サイトや地元紙などに掲載された記事、それにSNSでの発信にすぐ飛んでいけます。毎日午前中に更新されるということですが、情報の収集だけでも大変な作業ですね。
このタイムラインだけでなく、被災地を面で見ようという「NOTOまちづくりビジョンMAP」も発信しています。説明によると、「地域住民によるまちづくりワークショップの付箋紙をデジタル上にマッピングしたもの」だとか。こういうの、記録しておくのはいいですよね。
こちらは自治体・協議会がまだ限られているようなので、私も今年の1月4日に訪問したばかりの、和倉温泉の協議会のものを見てみましょう。
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うーん、あまりに情報が多く、重なり合って見えなくなっているなあ……と思っていましたが、リンクから外部サイトに飛ぶと、ちゃんとカテゴリで情報をフィルタリングできるようになっていました。
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例えば観光でフィルタリングすると、和倉温泉の「総湯」という共同浴場あたりに集中していることがわかります。
「バスターミナルを保存してフォトスポットに」
「観光客と交流ができるオープンな場に」
などという提言のほか、
「外国人が大浴場で写真を撮ってしまうトラブル発生」
といったお悩みも書かれていました。
「温泉卵たべる?」
というのは、観光客が卵を熱いお湯につけて温泉卵を作ることができるスポットがあるので、その利活用を考えているということでしょうか。
「日帰りの人を迎え入れられる場所に」
は、総湯が再開したので、もう可能になりましたね。私も入ってきましたが、ほんのりと海の香りもするいいお湯でした。
もう一つ、挑戦的なコンテンツもありました。それが「Talk to the City」です。まちづくりのための意見について、AIが類似していると判断した意見を点で視覚化したものです。「意見の関係性を直感的に捉え、意見集約や新たな発想を促すツールとしてご活用いただければ」というもの。
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まだ和倉温泉のものだけでしたが、これは少々ハイブロウな感じなので、かなり意識的に使わないと活用は難しいかなと思いました。
いずれにせよ、このタイムラインは素晴らしい取り組みなので長く続けていただきたいですし、多くの人に利用してもらいたいと思います。(熊)