4人のうち3人が再犯を!「足立区女子高生コンクリート詰め殺人事件」犯人の死と更生のあり方
1989年に発覚した足立区綾瀬でおきた女子高生コンクリート詰め殺害事件は、社会を震撼させました。
通りすがりの女子高生を拉致し、40日にわたって監禁し、集団で強姦、食事も与えず、ライターで体を焼くなどしたあげく、衰弱しきった被害者を殺害。その遺体をドラム缶に入れて捨てたという手口の凶悪さはもちろんでしたが、犯人たちが18歳から16歳の少年7人だったからです。
その犯人のひとりが3年前に51歳でひっそりと亡くなっていたことを知った記者が、それをきっかけに自分と同世代だった犯人たちのその後を追いかけた記事を、北海道放送(HBC)が配信しています。
準主犯格として実刑をうけ刑務所を出た後、中国人女性と結婚したり、高級車を乗り回したりするような生活をしながら、別の監禁事件をおこし逮捕。最後はアパートのトイレで一人でなくなっているところを、母親に発見されたといいます。
少年犯罪の厳罰化もいわれますが、この事件で実刑判決を受けた4人のうち、3人が週刊誌の報道で確認できたこともあわせると、3人が再犯している。残りの1人も引きこもり状態だということが、今回の取材で明らかになっています。
HBCのある北海道だけでも、旭川女子高生殺人事件、江別男子大学生集団暴行死事件といった未成年や若者による凶悪な事件が昨年おきています。少年犯罪はつきません。
こうした加害者の更生にどう取り組むのか、精神医学の課題もふくめて投げかけてくる記事です。
ローカルメディアであるHBCが、北海道という地域の枠におさまらない取材発信に取り組める背景には、ネットを通じて全国に配信できる「TBS NEWS DIG」の存在があるからかもしれません(瀬)