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【就職人気企業50社徹底比較】男女で賃金格差が大きい企業はどこ?そして是正のためにすぐやるべき2つのポイントとは

【10秒要点チェック】

  • 就職で人気の企業でも男女の賃金に大きな差が。背景にある原因とは

  • 浜田敬子さんが指摘する「格差解消のために企業が是正すべき2つのポイント」とは

  • 男女の賃金に差がある企業、ない企業はどこ?「男女賃金格差ランキング」を大公開

スローニュース 宮崎稔樹

誰もが知っている有名企業といえど、その「働きやすさ」はどうなのか──。

大学生の就職人気企業をオープンデータで分析するシリーズの3回目は「男女賃金格差」を取り上げます。データから見えてきたのは就職人気企業でさえ、男女賃金に大きな格差がある実態。その背景と対策を探りました。

調査対象としたのは、人材大手「マイナビ」と日本経済新聞による共同調査「大学生就職企業人気ランキング」(2024年卒)の文系・理系別のトップ50社。その中から有価証券報告書で正社員(正規雇用)のデータを公表している企業を抽出しました。

女性が男性の半分しか賃金をもらえていない「人気企業」も

そもそも男女賃金格差は、企業経営において重要な指標です。政府は格差解消を促そうと2022年7月、常時雇用する労働者が301人以上の事業主に対し、男女間の平均賃金の差を公表するよう義務付けました。さらに2023年3月期決算からは有価証券報告書での開示を求めるようになりました。

厚生労働省によると、男女賃金格差は、女性社員の平均年間賃金を男性社員の平均年間賃金で割って算出。企業内で女性の平均賃金が男性の平均賃金の何%になるかが分かります。値が100%に近付くほど男女間の賃金差が無く、0%に近付くほど企業内での男女間賃金の格差が大きいことを示します。

東京商工リサーチによると、2023年3月期決算の2456社のうち、有価証券報告書に「正規雇用の男女賃金差異」を掲載した1677社の平均は71.7%(女性の賃金が男性の7割程度)。今回明らかになったのは、就職人気企業として上位に入る企業でさえ、5割以下の会社がある実態です。

特に目を引くのは、文系人気企業の下位。「5割台以下」と女性社員が男性社員の半分程度しか賃金をもらえていない企業が9社あり、そのうち金融6社と航空2社と業界が偏っていることが判明しました。下の一覧は格差の大きい5社と小さい5社を示しています。その背景を「職種別採用(コース別人事管理制度)における性別の偏り」の観点から分析してみます。

賃金格差の背景に「職種別」採用

三菱UFJ銀行の有価証券報告書によると、同行の男女賃金格差は、正規雇用で52.7%。この差について、同行は職種別で賃金が違うことや女性管理職比率の低さなどが主な原因だとしています。

職種別にみると……

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