起訴を取り消したのに警察白書に記載、削除を求められても約1年放置していた
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“兵器”輸出の起訴取り消し 白書に「実績」 警察庁約1年削除せず
警視庁外事1課の警部補が国家賠償訴訟の法廷で、「大きな事件を挙げて『上に行きたい』という欲が捜査幹部にあったのだと思う。事件は捏造だと思う」と証言する異例の展開になっている“兵器の不正輸出”事件。
検察が社長らの起訴を取り下げたのに、「警察白書」に実績として掲載されていました。しかも会社側がウェブ上から削除するよう求めていたのに、約1年も放置されていたのです。
記載は7月6日になって削除されました。
事なかれ主義で名誉回復に真摯に積極的に向き合おうとしない当局の姿勢は問題ですが、ふりかえって我々メディアも肝に銘じなければならないと改めて思う記事でした。
(毎日新聞 2023/7/6)