薬物で妻の意識を失わせ、インターネットで集めた男50人以上にレイプをさせた事件で、フランスの裁判所は12月19日、元夫に対し、求刑通り禁錮20年の判決を言い渡しました。
事件そのものは異常な犯行ですが、背景にはフランス社会の抱える普遍的な問題があり、それゆえ世論が激しく揺れていることを、BBCニュースのパリ特派員が解説しています。
記事によるとフランスで性暴力が後を絶たない背景に、被害を訴えても事件にならないケースが多いことをあげています。
だからこそ、被害を訴えたジゼル・ペリコさんの「恥ずかしいという思いを、被害者からレイプ犯に移す」という決意の言葉が、たくさんの女性、そして男性の共感を呼び、支持を集めました。
すでに社会にも変化が生まれています。
ジゼルさん自身にも、その変化が力を与えています。
性的暴力に社会がどう向かい合っていくのか。「恥ずかしいという思いを、被害者からレイプ犯に移す」という言葉は、日本においても重要な意味を持ちます。(瀬)