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川口のクルド人労働者が働く解体現場で取材した「日本側の事情」

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。

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「クルド人は真面目でよく頑張る」 トラブル頻発でも、解体業者が「クルド人作業員を好んで使う」知られざる理由

在留クルド人が起こす事件や事故の発生にともない、心配する地元住民の声やクルド人側の事情も報じられています。では、受け入れている職場側はどうなのだろうか、という視点で取材をしているデイリー新潮の記事が、今日の必読です。

話題になる川口市周辺に暮らすクルド人男性の多くは、工事現場で作業員として働いています。そのひとつである解体業者で経営者やそこで働くクルド人や日本人労働者の声は、その職場の雰囲気を伝えてきます。

そのひとである日本人の若手作業員・Cさんはこういいます。

「クルドの人たちはBさんのように、先輩でも変な先輩ヅラをしないんです。後輩の自分がBさんを手伝うと、Bさんも必ず自分を手伝ってくれます。自分がインパクトドライバーやバインダー(註・解体工事用の道具)をBさんに渡せば、その後で必ず自分が必要とする道具類をさりげなく渡してくれます。日本人の先輩だと、『後輩は手伝って当たり前』みたいな感じで、自分をコキ使うだけコキ使うだけなんですよ。それに比べたら、クルド人の先輩のほうがずっといいですね。

人手不足で苦しむ肉体労働の現場において、クルド人の存在が欠かせないことも浮かび上がってきます。

問題行動を起こすクルド人や文化的な軋轢もありますが、同時に日本人の職場仲間たちからも信頼と信用を得ているクルド人も多数います。

こうした実態にも目を向けていくことが、移民問題を考えていくには必要です(瀬)