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これでX離れも安心?!BluySkyに可能性を見つけたメディアの戦略とは

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。

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Twitterの代替になる? Blueskyに可能性を見出す新聞社

X(旧Twitter)がメディアとの関係性もふくめて迷走するなかで、これまでXに記事の拡散やイベントの告知、読者とのエンゲージメントづくりを頼ってきたメディアの多くは、今後について頭を悩ませています。

代わりになるSNSはあるのか。それはメタが展開するThreadsなのか、それとも分散型のBlueSkyなのか、若者に強いTiktokなのか、やはり結局、Xしかないのか。

英国の報道向け専門メディア『PressGazette』が、メディアによるBlueSkyの活用方法について、あらためて同社とそれを使うNewYorkTimesやPoliticoなどメディア側に取材をしています。

メディアにとって朗報のひとつはBlueSky側はニュースを大歓迎していることです。

同社の担当者は、「ニュースルームとジャーナリストは、ソーシャル・プラットフォームに活気を与える重要なコミュニティのひとつです」とメディアに使ってもらうことを主要な戦略にひとつにしていると言います。

Xのライバルとして見られているThreadsが、「政治や難しいニュースがThreadsに表示されるのは避けられないが......私たちはそうした縦割りの分野を奨励するようなことはしない」と冷たい姿勢なのと比べると大きく違います。

とはいえ、BlueSkyはXに比べればアクティブユーザーは二桁違うと見られています。まだまだ規模は小さいのです。

しかし、FinancialTimesのSNS担当者はBlueSkyに力を入れています。「
Xの減少を補うSNSとして考えるのではなく、真剣なプラットフォームとして扱うことが重要である」として、こう言います。

「Blueskyで確かな存在感を示すことに力を注げば、プラットフォームの規模が圧倒的に小さいにもかかわらず、多くのエンゲージメントで報われるだろう」

ほかにもNewYorkTimesやPoliticoも、実験的という位置づけながら、BlueSkyに積極的に取り組んでいます。

メディア運営側にするとSNSが多様化することは、どこかに依存し過ぎないという意味では健全ですが、一方でそれぞれの特徴にあわせて運用手法、戦略は変わってくるので、その手間はなかなか大変なのは実情です。

その傾向はまだしばらくはつづきそうですが、BlueSkyがどういう存在になるのかは気になります(瀬)