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「メディア定点調査」データを一般公開、二次利用可能にした「英断」

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。

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メディア環境18年の変化「メディア定点調査」を一般公開

これは英断といっていい取り組みです。

博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は、2006年から毎年実施してきた生活者のメディア環境の変化をとらえる「メディア定点調査」のデータをダウンロード、二次利用できるよう一般公開しました。

今回の一般公開にともない、過去18年分の回答値を全体・性別・年代別に一覧できる数表(集計データ)と、時系列グラフを自動で簡単に作成できるプログラムも提供するそうです。数表とプログラムは、同研究所のウェブサイトから、自由にダウンロードが可能です。

生活者がマスメディアやスマホなど各種デバイスに対して抱くイメージや利用・所有のありかたが、時系列でわかります。時を追うにつれて変化する接触時間、価値観、長い年月を経ても変化しない意識などを知ることも可能です。

新聞について「情報が信頼できる」と回答した人を年代別に集計。17年前は10代は64%、20代も70%が信頼できると回答したが、現在はどちらも半数以下に。50代は上昇している。ダウンロードしたエクセルファイルから項目を選び、ボタン一つでこのようなグラフを簡単に作成できる(熊)

メディアのあり方が議論される中で、こうしたデータが分析可能なかたちで公開されることはとても意味があります。(瀬)

(博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 2023/8/25)