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災害時の「助けにいかなければ」は本当に大丈夫か…“共助死”について考える

氾濫するニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、従来の「思い込み」や常識をくつがえすような、深く掘り下げたコンテンツをおすすめしています。

「共助死」 風水害時の共助的行動に伴う人的被害について

ことしも大雨による災害が相次いでいます。避難を呼び掛けに向かった市議が、土砂崩れに巻き込まれて亡くなるという痛ましい被害も出ました。

そんな中、静岡大学 防災総合センターの牛山素行教授が、過去のデータから「共助死」という新しい概念を定義し、重要な提言をしています。

災害の際に、避難の手助けや呼びかけをすることはもちろん大切。でも、実はその行動でこれほど犠牲者が出ているとは。想像以上でした。

「共助という行動はよいこと、というイメージが強いと思います。それゆえに、共助に対してネガティブなことを言うのは躊躇するところがあります。(中略)本当に「正解」がないところだと思いますが、現実を直視し、考えていかねばならないことだとも思います」

牛山教授のnoteの中に出てくるNHKの報道というのはこちらです。

NHKの災害担当デスクも、Twitterでこんなつぶやきをしていました。

「今朝のおはよう日本での牛山さんの解説はいくら研究者とはいえ、勇気のいることだったと思う」
「毎年被害が報告される中で助け人の命をどう守るのかという考え方を再設定する時期に来ているのではないか、というメッセージ」

災害が発生したら、特に家族や要援護者については「助けなければ」と多くの人が思うでしょう。そういう思い自体は大切ですし、尊重されるべきです。でも、本当にいま行って安全なのか、一歩踏みとどまって確認すべきというのは、重要な提言だと思います。

(牛山素行note 2023/7/7)
(NHKおはよう日本 2023/7/7)

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