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「ドキュメンタリー」を支える新たな試みをYahoo!が開始、メディア連携や優秀作品の顕彰も

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。

きょうのおすすめはこちら。

Yahoo!ニュース ドキュメンタリー

かつてのように、オリジナルな特集記事の発信が減っていたYahoo!。それだけに、今回の取り組みは驚きでした。

Yahoo!ニュースのドキュメンタリーコーナーがリニューアルし、特設ページ「Yahoo!ニュース ドキュメンタリー」となりました。長編ドキュメンタリーではなく、10分と3分のショートドキュメンタリー。もともとは長編のものも、短いバージョンに編集して載せています。入口としてはいいかもしれません。

作品には「コンテンツパートナー」と「エキスパート」、「オリジナル」の3種類があります。

「コンテンツパートナー」というのは、既存メディアとの連携による発信のようです。まだ1社だけのようですが、フジテレビの「ザ・ノンフィクション」の作品が掲載されていますね。

民放のノンフィクションというと、深夜枠など目立たないところで放送しているイメージがありますよね。もちろん中には優れた作品もあります。「ザ・ノンフィクション」にも『人殺しの息子と呼ばれて…』などの傑作がありました。

現在は、日曜の午後2時から放送しているので、録画はしているのですが、「積ん録」状態になっているという人も多いのではないでしょうか。かくいう私も……でも、ここでショートバージョンを見て、「お、これ見なきゃ」とロングバージョンに誘導する効果はありそう。

早速、いま掲載されている『花嫁のれん物語2024 ~能登半島地震 若女将の苦悩~』を見てみました。若女将を追った長年の取材があったことで、より今回の被害の深刻さが浮かびますね。これは長編も見てみたい。

「エキスパート」には、ドキュメンタリー映像作家たちの作品を載せています。若手の久保田徹さんや、伊藤詩織さんの作品も並んでいました。

そもそも、このドキュメンタリーのコーナーには、映像作家たちを支援し、育てていこうという意図があるとのこと。

【この動画・記事は、Yahoo!ニュース エキスパート ドキュメンタリーの企画支援記事です。クリエイターが発案した企画について、編集チームが一定の基準に基づく審査の上、取材費などを負担しているものです。この活動はドキュメンタリー制作者をサポート・応援する目的で行っています。】

エキスパートの作品の中から、サイトのプロデューサーたちが毎月、MVPを選び、さらに年間MVP1人が選考される仕組みになっています。

最後に「オリジナル」というのは、ニュース特集で、動画付きで発信したものを載せています。ここは本数は少ないですね。

いい取り組みですので、ぜひYahoo!には継続的に資金を投じていただくとともに、難しいテーマを取り上げるドキュメンタリーについても、果敢に掲載していただきたいと思います。(熊)