災害前線報道ハンドブック【第2章】避難フェイズ①“隠れ避難所”こそ重要
スローニュース 熊田安伸
揺れが収まったり、雨が止んだりしても、災害は終わったわけではありません。発災後、被災者は長く苦しい避難生活を強いられることになります。1人でも避難生活を続けている人がいる限り、災害は続いているのです。ここからは、避難フェイズの取材では何に注目すべきかについて述べていきます。
「指定避難所」そのものが被災する
避難フェイズでの取材に入ったら、まず意識しなければならないことがあります。それは「本当に困っている被災者はどこにいるのか」ということです。災害の現場では、事前の計画どおりに事が運ぶことはまずありません。災害が大きいほど、驚くようなことが起きるものです。
実は「避難所」には二種類あることをご存じでしょうか。