BBC、APが写真を撤回した英国キャサリン妃「画像加工」騒動の背景
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キャサリン妃の画像加工 なぜイギリスで問題になったのか?
英国王室のウィリアム皇太子夫妻は3月10日、Instagramの公式アカウントでキャサリン妃を3人の子どもたちが囲む家族の写真を投稿しました。しかし、これが編集されたものではないかという指摘がおこりました。
この写真はAP通信や英BBCなどによって配信されていましたが、修正が確認された後、各通信社はそれを撤回する騒動にになりました。
結局、英王室側もそれを認め、翌日Xの公式アカウントでそれを認め謝罪しました。
どんな加工がされていたのか、どうやってこの写真が編集されたものか検証したのか、NHKがBBCに取材をした記事が今日の必読です。
キャサリン妃はXに、
「多くのアマチュア写真家がそうであるように、私も時折編集を試みることがある。昨日公開した家族写真が混乱を招いたことをお詫びしたい。母の日を迎えられた皆様が幸せであることを願っています」
と謝罪のコメントをのせました。
しかし、なぜ英国王室が加工をしたのか。その理由は明らかにしていません。
キャサリン妃は1月に手術を行い、その健康には関心がよさられていました。その問題が背景にあるのかもしれません。
NHKの記事によると、AP通信は写真を撤回した理由をこう説明しています・
これまでもメディアに掲載される写真は、すべてがそのまま公開をされてきたわけではありません。
たとえばアイドルなどのグラビアでは肌のシミを消したり、陰影を変えたりする「レッタッチ」という作業が行われているケースも少なくありません。ときには痩せて見えるように加工している事例さえあります。
しかし、生成AIなどの技術が広まるにつれ、写真の偽造、加工は簡単になっていく中で、フェイクニュースを防ぎ、情報の信頼性をどう担保するかは大きな課題です。
今回のキャサリン妃の写真を巡る騒動が、大きな一石を投じたことは間違いありません(瀬)