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「お前ええ加減にせえよ」と脅す大阪市課長…「淀ちゃん」処理費疑惑、市役所の闇にメスが入るか

あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。

昨日に続き、今日もまた「諦めなかった記者」の執念のスクープをご紹介できるのは、本当に嬉しいです。

「淀ちゃん」処理費の増額、渋る同僚に大阪市の課長「お前ええ加減にせえよ」「時間ないやろ」

 2023年1月に大阪湾に迷い込んだクジラ、いわゆる「淀ちゃん」の死骸処理費が大阪市の試算の2倍以上に膨らんだ問題では、新事実が発覚しました。

5月21日の読売新聞が、市大阪港湾局の経営改革課長(当時)が、委託業者との交渉に同席して金額を引き上げるよう、担当の海務課長に強く迫っていたことをスクープしました。

読売新聞が入手した交渉記録によれば、引き上げは港湾局長の承認がいるなどとして渋る海事課長に対し、引き上げを要求し、「お前ええ加減にせえよ」と、どう喝と受け取られかねない発言までしていたことが明らかになりました。

この問題では、やはり読売新聞が、今年2月、同じ経営改革課長が市の試算額を積算根拠なく8000万円に引き上げるよう港湾局長に対して、進言したことをスクープしています。

当初は、大阪市は「適正な取引だ」と疑惑を否定していましたが、次々明るみに出る新事実に方針を転換。調査をし、6月中にも調査結果を公表する予定です。

死骸を処理した業者の担当者は元大阪市の職員。大阪市役所の闇にメスが入るでしょうか(瀬)

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淀川河口に漂着したマッコウクジラの死骸。2023年1月17日撮影
著作者:Nux-vomica 1007  CC 表示-継承 4.0
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