【自民“第2の裏金”を追及する②】小泉進次郎代表の神奈川県連には記載のない、出所不明の698万円が発覚!二階氏に匹敵する多額になるか
自由民主党の神奈川県支部連合会(神奈川県連、小泉進次郎代表)から、傘下の各支部が交付金を受け取ったにもかかわらず、県連の政治資金収支報告書には該当する支出の記載がないものが多数存在していることが11日、調査報道グループ・フロントラインプレスの取材でわかった。
神奈川県連の収支報告書に支出の記載がないものは“出所不明”の資金と言わざるを得ないが、こうした資金は2022年分で少なくとも計53件、総額698万7850円に達している。
神奈川県連と傘下の各支部はいずれも政党支部であり、政治資金規正法の規定によって資金の出入りは「政治資金収支報告書」に正確に記載しなければならない。このため、神奈川県連の収支報告書に記載されてない資金は、“裏金”として捻出されていた疑いもある。
同様の事例は自民党の鳥取県連(代表・石破茂首相)でも発覚しており、こうした事態は各都道府県連のあちこちに潜んでいる可能性もある。
フロントラインプレス
県連の収支報告書に存在ぜず「裏金から拠出」か?
支部の収支報告書には県連から交付金を受け取った記録があるのに、それに対応する支出の記録が県連の収支報告書に存在しない――。
2022年の1年間に限っても、こうした“出所不明”の資金を県連から受け取った支部は合計13支部を数え、件数は全体で53件にも達している。全体像は別表の通りだ。この表で示した支部の収入が県連の収入報告書では「支出の不記載」となっている。
これだけ県連と支部の間に共通した記載の矛盾があるのは不自然で、ケアレスミスとは言い難いほどの広がりを見せていることから、政治資金に詳しい日本大学法学部の安野修右・専任講師は「県連の帳簿には載っていない“裏金”から拠出された可能性も捨てきれない」と指摘している。
支出もないのに突然、100万円単位の収入が
13支部・53件に及ぶ「不記載」は、具体的にはどのような内容だろうか。
例えば、「神奈川県相模原市南区連合支部」は、4月24日の1日だけで神奈川県連から4万1600円、130万3900円、3900円をそれぞれ交付金として受け取った。ところが、交付金を支出した県連の収支報告書にはこれら3件の記載は存在しない。こうした不記載は「鎌倉市連合支部」で8件・72万5400円、「厚木市連合支部」で9件・111万4100円などとなった。