最終章にあたって、防衛省が力を入れている武器政策の一つである無人航空機について触れておきたい。私がこの武器に特に注目しているのはある少女との出会いがきっかけだ。
ナビラ・レフマンさん。12歳のパキスタン人。彼女は、2012年10月のアメリカのイスラム過激派掃討作戦での無人攻撃機による誤爆で祖母を失い、自身も右手を負傷した。フランスのテロ事件など、ISによる被害は多く報道されているが、アメリカや多国籍軍による民間人の被害が多くあることは、あまり知られていない。ナビラさんはその被害者の一人だ。
ナビラさんは無人機攻撃の残虐性を訴え世界を回っ…
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