華麗なる「肉食系ビジネス」の世界
2012年、ムンクの「叫び」が当時の史上最高落札価格を更新する1億700万ドルで落札された。オークション会社サザビーズの手数料を加えると1億2000万ドル。当時の為替レート、1ドル80円で換算すると96億円!

落札の成否はオークション前にあり

 ムンクの「叫び」の落札当時、サザビーズが得る買い手からの手数料は、落札価格十万ドルまでが二五%、二百万ドルまでが二〇%、二百万ドル以上は一二%だった。ということは、一億七百万ドルなら約千三百万ドルの手数料が入る。売り手からの手数料は一〇%だが、これは取引実績、作品によって、交渉の余地がある。反対に買い手手数料は「女王陛下が入札されてもまけない」。

 わずか十二分二十秒でこの金額は多すぎると思われるかもしれないが、オークション会社にとって、実際のオークションは最後の晴れ舞台のようなもの。その日を迎えるために、何年も、ときには出品に漕ぎつけるまで何世代にもわたって地道に準備を積み重ねる。

 まずはオ…

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