華麗なる「肉食系ビジネス」の世界
2012年、ムンクの「叫び」が当時の史上最高落札価格を更新する1億700万ドルで落札された。オークション会社サザビーズの手数料を加えると1億2000万ドル。当時の為替レート、1ドル80円で換算すると96億円!
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「資産の二〇%はアート」が常識?

 アート界の人間としては、資産としてのアートという言い方には多少違和感があるが、これだけ価格が上がってくると、アートの資産性に目を背けるわけにはいかないのもたしかだ。

 基本的にアートは、インフレヘッジ、移動のしやすさ、換金性において資産として優れている。いざ祖国を逃れなければならない、あるいは金融恐慌に陥ったとき、アートは威力を発揮する。ナチスの迫害を逃れるために絵を差し出して出国することができたユダヤ人がそのいい例だ。平和に慣れ、島国に住む日本人には、ピンとこない話かもしれないが、過去に戦乱、政変、亡命、ハイパーインフレ、虐殺の経験を持つ欧米及び中華圏の人々にとっては決して絵空事ではなく、現…

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