2010年に逮捕された2人の金融マン エリートとアウトサイダーが見た奈落
SFCG(旧商工ファンド)の大島健伸と日本振興銀行の木村剛。彼らはどのように一時の成功者となり、転落していったのか。2人の人生をたどりながら、他人を犠牲にした個人主義の蔓延に警鐘を鳴らす。

波乱の開業と不透明融資

 予備申請から八カ月後の二〇〇四年四月、中小新興企業融資企画は金融庁から銀行免許を取得する。晴れて銀行と名乗ることを許された日本振興銀行が東京・大手町の本店で開業式を挙行したのはその月の二十一日のことだった。

 のちのちまで議論として燻るのだが、この銀行免許取得までの期間が平均的なそれに比べてとりたてて短かったかというと、必ずしもそうとも思われない。予備審査が終了したのは前年十月末で、それから本免許の申請までは四カ月余りの空白があった。同じ時期に免許申請がなされたセブン銀行やソニー銀行と比較すると、予備審査終了後はむしろもたついたほうだ。免許取得の期間については、国会でも野党による追及が何度かな…

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