2020年代の音楽シーンはどこから来て、どこへ行くのか
不要不急のエンターテインメント、自粛すべき「3密空間」とされ、ライブ市場は2019年に比べ約8割が消失。しかし一方で、シーンの動向も、ヒットの生まれる経緯も、従来の常識は塗り替えられようとしている。アーティスト、関係者の声を拾いながら、ポストコロナのライブのゆくえを探る。

8回 邦楽シーンの現在地

 この連載では、コロナ禍で大きな打撃を受けたライブエンタテインメントの苦闘と、復活を期した取り組みについて、主にライブハウスやフェスの現場からルポルタージュしてきた。

 では、2020年代のポピュラー音楽全般を巡る動向はどう変わったのか? 音楽産業はどんな状況に直面し、ヒットはどのようにして生まれるようになったのか。ここからはJ-POPを巡る潮流にフォーカスしていきたい。

CD延命”の時代の先

 まず言えるのは、サブスクリプション型の有料ストリーミング配信の普及が一気に進み、日本の音楽業界にビジネスモデルの構造的な変化が訪れたということだ。

 もちろん、CDからストリーミン…

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