「これでは誰もハッピーになれない」
サーファーの聖地、ハワイ・オアフ島のビーチが土嚢だらけになっている。絶景が汚れてしまったのは、崖の上のビーチハウスを守ろうとする家主たちが、次々と海岸に土嚢を積んでいるからだ。これでは2050年にハワイのビーチの40%は消えてしまうかも――。資本主義と地球温暖化がもたらしたハワイの苦悩。プロパブリカと、ハワイの地元紙「ホノルル・スター・アドバタイザー」のコラボによる調査報道。

「臨時許可は必要不可欠」と主張する家主もいる。オアフ島北東部ライエビーチのジョシュ・グレイグもその一人。「土嚢を積めたからこそ今でもここに住めている」と語る。だが、2017年の臨時許可はすでに失効している。当局は傍観しているだけなのか? 担当者はわれわれの取材に対して「家主に連絡を入れてみる」と答えるだけだった。

 ライエでは海面上昇に伴って、居住地の境界線は内陸部へずれている(海面下に入った居住地は公有地になる)。グレイグは「内陸部への引っ越しは金銭的にとても無理。家屋の取り壊し費用を捻出するだけでやっと」と言う。グレイグ一家は20年前にここにビーチハウスを購入し、今では境界線の向こう側(公有…

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