ビットコインは「もう終わった」。ブロックチェーンは「これからが本番」。
日銀出身の決済システムの第一人者が、未来の通貨として注目されるビットコインの崩壊を、その設計と運用の両面からいち早く予測。さらに仮想通貨の中核技術「ブロックチェーン」が、ゴールドマン・サックスや三菱東京UFJ銀行、そして各国の中央銀行を巻き込みながら、金融界に大革命を起こしつつある状況を鮮やかに描く。

6章 ブロックチェーンによる国際送金革命

 ブロックチェーンは、金融業務において様々な分野への応用が考えられていますが、そのもっとも有力な分野の一つが「国際送金」です。これは、国境を越えた支払いという意味で、しばしば「クロスボーダー・ペイメント」とも呼ばれます。

 国際送金については、従来から、相手先への着金までに時間がかかる、手数料が高いといった不満がありましたが、とりわけ近年、こうした不満が高まっているのが、個人間でのクロスボーダー送金です。世界銀行の調査によると、こうした送金は、年間58兆円2015年)という巨額に及んでいます。この中には、いわゆる出稼ぎ労働者による本国への送金が多く含まれており、本国の人々にとっては重要な収入源…

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