もちろん、このような過剰債務状態を招いた企業経営者側も、たしかに「経営責任」をきちんと取らねばならない。
金融機関側にも債務圧縮の犠牲を強いる以上、借主側たる経営者側もなんらかの犠牲を払うのは当然であろうし、衡平の原則・モラルハザードからも導かれよう。景気が減速し、世の中の不況に巻き込まれたとの被害者意識はあろうが、その経営の見通しの甘さ、借入金過多を招き、慎重さを欠いた経営行動は、「結果責任」ではあるが、やはり避けては通れないであろう。
自宅等、自分の財産を処分、換金して、借入金の返済や不足運転資金に充てることは、当然、しなければならない。まず債権カットありきと策略する経営者の敵前逃亡は、…
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