手厚い保護が文化財を殺す!?
なぜ日本人は、「カネのなる木」を枯らすのか?「国宝」なのにボロボロな理由、日本の職人をクビにして海外へ外注、伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ、「補助金漬け」の実態、他。「山本七平賞」受賞作に続く衝撃の問題提起。

■職人の営業問題

 ここで、私が職人社会について、ひとつだけ断言できることがあります。それは、客観的にほかの日本社会と比較してみると、職人社会はかなり「甘い」ということです。

 それを象徴するのが、「営業」です。

 職人とはまさに正反対のイメージのある言葉でしょう。たしかに、多くの職人は「自分の技術に専念したい、それ以外のことはしたくない」と主張します。自分の領域には強いこだわりがありますが、他のことは知らない。こういう人を日本社会では「職人気質」などと持ち上げる傾向にありますが、小西美術工藝社では違います。そのような職人には、私がこのように諭すからです。

 「あなたの言っていることをしたい人が、世の中にはたくさんい…

この作品では本文テキストのコピー機能を制限しています

01