手厚い保護が文化財を殺す!?
なぜ日本人は、「カネのなる木」を枯らすのか?「国宝」なのにボロボロな理由、日本の職人をクビにして海外へ外注、伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ、「補助金漬け」の実態、他。「山本七平賞」受賞作に続く衝撃の問題提起。

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経済から見た「文化財」が変わらなくてはいけない必要性

■人口減少は、もう避けては通れない現実

 「はじめに」を読まれて、「大転換期」という表現をやや大袈裟に感じた方もいらっしゃるかもしれません。

 たしかに、これまでのものを否定するかのような大きな変化を思わせる言葉ですので、極端ではないかと思う方もいるでしょう。ただ、今の日本経済の現状とその将来を考えれば、なぜ今、文化財行政を変えなければならないのかは、わかっていただけると思います。

 日本の行政に対して、「場当たり的な事後処理が多くて、事前対応はあまりしていない」と批判する声がありますが、文化財の業界を見ても、これからどうすべきかを事前に考え、対応している印象はあまり受けません。大変な時代を迎えつつあることに対して、十分理解が浸透してい…

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