手厚い保護が文化財を殺す!?
なぜ日本人は、「カネのなる木」を枯らすのか?「国宝」なのにボロボロな理由、日本の職人をクビにして海外へ外注、伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ、「補助金漬け」の実態、他。「山本七平賞」受賞作に続く衝撃の問題提起。

■「入り口」としての文化財

 実はこの「入り口」というのは、文化を体感するには非常に重要です。私はゴールドマン・サックスに勤務しているときにお茶を始めたのですが、私がハマっている姿を見るや、お茶を始めた方がけっこういました。みな、伝統文化を「体感」したいという思いは胸に秘めながらも、なかなか「入り口」がわからなかったことで、二の足を踏んでいたのです。

 この「入り口」というものが、文化財の本当の役割ではないかと私は考えています。国宝の茶室を見学に行って、がらんとした空間を見るのではなく、本来あるべき茶室の姿──茶道具があり、茶花が生けられ、掛け軸がかけられ、そこには茶をたてる人と、もてなされている客人がいる──を目の当たり…

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