手厚い保護が文化財を殺す!?
なぜ日本人は、「カネのなる木」を枯らすのか?「国宝」なのにボロボロな理由、日本の職人をクビにして海外へ外注、伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ、「補助金漬け」の実態、他。「山本七平賞」受賞作に続く衝撃の問題提起。

■収入が少ないから、後継者がいない?

 職人が足りない、腕が落ちた理由として、よく職人の給料が少ないことがやり玉に挙がります。

 その象徴が、最近よく耳にする「職人の社会的地位や収入を上げるべきだ」「国宝・重要文化財修理は大変な仕事だから公務員にすべきだ」といった提言です。先ほども申し上げたように、職人技術の継承に必要なのは、「つくる機会の増加」ですので、労働価値を国の力で強引に引き上げたり、税金でその技術伝承だけを下支えしたりするようなことは結局、職人文化の衰退を招きます。私は到底、賛成できません。

 まずは収入の問題です。職人の仕事はあくまでも職人の仕事ですから、客観的に見れば、衛星やスーパーコンピューター、ジェット機をつくるなど…

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