手厚い保護が文化財を殺す!?
なぜ日本人は、「カネのなる木」を枯らすのか?「国宝」なのにボロボロな理由、日本の職人をクビにして海外へ外注、伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ、「補助金漬け」の実態、他。「山本七平賞」受賞作に続く衝撃の問題提起。

■若い人は入らないのか、それとも入れないのか

 次に、「若い人が少ない」という問題を考えてみましょう。若い人が少ないことは、事実です。その理由として、社会的地位の低さ、収入の低さ、今の若い人は習熟に10年もかかる仕事には興味がないなどといったことが挙げられています。しかし、本質はそう簡単ではないと思います。

 そもそも、若い人は「入って来ない」のでしょうか、それとも「入れる席がない」のでしょうか。

 これまでお話ししてきたように、日本は予算の制約もあって、指定文化財の数はほとんど増えませんし、修理サイクルも平均して30年などと決まっています。ということは、文化財修理の市場規模というのは、この数十年、ほとんど変わっていないということなのです。

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