手厚い保護が文化財を殺す!?
なぜ日本人は、「カネのなる木」を枯らすのか?「国宝」なのにボロボロな理由、日本の職人をクビにして海外へ外注、伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ、「補助金漬け」の実態、他。「山本七平賞」受賞作に続く衝撃の問題提起。
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文化財の予算75億円は高いか安いか

■予算獲得には哲学が要る

 ここで、今までの指摘と予算の関係を考えたいと思います。文化財修理の予算をどのように変えたら、日本の文化財行政がどれくらい素晴らしくなり、国内外からより高い評価を受けて、何よりも国と国民へどれくらいの貢献ができるのかということを考えていきます。

 まずは、現在の国の予算を見てみましょう。国の指定を受けている木造建造物を修理するための平成27年度の予算が、約751億円です。加えて、近代化遺産、すなわちレンガやコンクリートの建造物の修理予算が84億円。合計835億円で、4732棟の国宝と重要文化財を修理しないといけませんので、1棟あたりの予算は年間、176万円です。これは世界的に見ると驚くほど…

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