人類史「3度目の定常化」時代とは?
「拡大・成長」という成功体験幻想を追い続け先送りされてきた「持続可能な社会」モデルとは。転換を図るための10の論点と提言。

3│これからの社会保障

今後の社会保障の方向──「人生前半の社会保障」の強化

 以上のような議論を踏まえた上で、これからの人口減少時代の社会保障において、特に重要と思われるテーマを二つ挙げてみたい。それは「人生前半の社会保障」と「ストックに関する社会保障」で、これらはいずれも先ほど述べた、「事後的救済から事前的対応へ」、あるいは資本主義システムの根幹部分への介入という方向のライン上にも位置づけられるものである。

 第一の「人生前半の社会保障」は、その名のとおり子どもや若い世代に関する社会保障を指している。

 日本の場合、高齢化率の高さということもあって、社会保障全体のうち高齢者関係給付が約7割(687%)を占めている(2009年度)。そして、これまでの日本における社会保障…

この作品では本文テキストのコピー機能を制限しています

01