ナイジェリア貧困地域の子どもたちを世界一のサッカー選手にする――ある日本人の「無謀な挑戦」
故郷の若者に希望とチャンスを与えたい在日ナイジェリア人のエバエロ。カンボジアでプロサッカーチームを運営していた加藤明拓。「資金を出すから一緒にやらないか」。サッカー大国ナイジェリアの子どもたちを育て、世界ナンバーワンのチームを作って、海外のトップリーグで活躍する選手を輩出しよう――。目標が一致した2人は2016年5月、無謀とも思える挑戦に乗りだした。

そこには「マッドマックス」の光景が いざナイジェリアへ

 今から5年前、2016年の5月。

 撮影の仕事を終え、帰りのJR中央線の電車でスマホを開いていた。座ってSNSを流し見していると、フェイスブックの不思議な写真に目が止まった。

 一度、取材で会ったことのある経営者が、アフリカのどこかの国で、黒人の男たちに取り囲まれている。体格のいい黒人たち。その中にアジア人が1人。スマホの小さな画面では、肩を掴まれ、座らされているようにも見える。画面が小さく、顔が引きつっているのか、笑顔なのか、よく判別できない。コンクリートの橋桁のようなものも写っている。「海外でストリートギャングに絡まれたのか」と心配になっ…

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