忠実なる“軍人”か、誠実なる“反逆者”か
第二次世界大戦を動かした男の虚像と実像を暴く。俗説を打破する決定版!

第二章 「アウトサイダー」ロンメル

プロイセンの出自にあらず

「自分は、一八九一年十一月十五日、ハイデンハイム・アン・デア・ブレンツにて、同地のエルヴィン・ロンメル教授〔ロンメルの父は、彼と同姓同名であった〕とその夫人ヘレーネ、旧姓ルーツのあいだに、第二子として生まれました。両親ともにプロテスタントであります。記憶のおよぶかぎりではありますが、自分の幼少年期はすこぶる快適なものでありました。中庭や家の横の大きな庭園で走りまわることができたからであります」(〔 〕内は、おおによるちゆう。以下同様)。

 十八歳のエルヴィン・ロンメルは、一九一〇年に軍隊への入隊志願書を出す際、このように書き出している。実は、これだけでも、ロンメルの人格形成について、さまざまなこと…

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