バブル紳士からヒルズ族まで。その絶頂と転落
ジャーナリストとして、数々の大事件を取材してきた著者が、リクルートの江副浩正、住友銀行の“天皇”磯田一郎、イトマン事件の首謀者・許永中、イ・アイ・イグループの高橋治則ら、15人の怪物を通して、平成日本の暗部を浮き彫りにする―。

引き金は内部告発

〈平成六《一九九四》年一一月武井保雄会長より「藤川にはいままで事業開発部部長と渉外部部長を兼務してもらったが、平成八年に武富士の《株式の》店頭公開を考えているので、これからは、表で処理できない色々の問題を藤川にやってもらいたいと思っている《中略》藤川は既に部長なのでこれ以上の役職はやれないが、もし何かあっても藤川の一生の面倒は俺がみる。」との約束のもと、武富士の店頭公開に関する各種の事案を担当することになりました〉(原文のまま引用 《 》内は筆者による補足)

 そう記された一九九七年五月九日付の〈告発文〉が手元にある。告発人は株式会社武富士元渉外部長の藤川忠政ほか一名。被告発人がほかでもない、武…

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